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｢ふざけんな！お前らがブタを食わせろと言うから、こっちは命懸けで…｣
メンチ｢私はブタを使った料理で、｢美味しいと言わせろ｣と言ったのよ！45番が作ったもの以外、ひとっつも美味しいと思った料理なんてなかったわ。どいつもこいつも似たような料理ばかり。工夫がなさすぎるのよ！ちょっと工夫したと思えば見た目だけ、味へのこだわりがないし、料理を舐めてるとしか思えないわ！｣
｢ブタの料理なんて、誰がどう作ったって大差ねえだろ｣
メンチ｢もう一度言ってみろ、コラ！今度、生意気な口叩いたら、ケツから手突っ込んで奥歯ガタガタ言わせてやんぞ！｣
男がボソッと声を漏らすと、メンチさんは男の胸ぐらを掴み、凄い剣幕で捲し立てる。
メンチ｢要するにあんたらは、自ら工夫して未知なるものに挑戦する気概がないのよ｣
｢黙れ！俺が目指してるのはコックでもグルメでもねえ、ハンターだ！｣
｢そうだ！そうだ！｣
｢俺が賞金首ハンターを目指してんだ！美食ハンター如きに合否を決められたくねえな！｣
メンチ｢美食ハンター如きが試験官で残念だったわね。また来年、頑張れば？｣
｢この…ふざけんじゃねえ！！｣
メンチさんの言葉に、男は苛立ちを顔を出して、メンチさんに襲いかかっていく。
それをブハラさんが大きな手で叩いた。
メンチ｢ブハラ、余計な真似しないでよ｣
ブハラ｢だってさぁ、俺が手を出さなきゃ、メンチあいつをやってたろ？｣
メンチ｢フン、まぁね｣
メンチさんはそう言うと、刃物を両手に立ち上がった。
メンチ｢言っとくけどね、私らも食材探して猛獣の巣に入ることだって珍しくないのよ。武芸なんてハンターやってりゃ嫌でも身に付くのよ。注意力も未知のものに挑戦する気概もない。それだけで十分ハンターの資格なしよ！｣
メンチさんが披露した技を見て、先程まで不満の声を漏らしていた受験者達はしんと静かになる。
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作者名：風鈴草 | 作成日時：2021年4月9日 3時
