▼ ページ44
「国見ちゃん?!そんなこと思ってくれてたの!及川さん嬉しい!!
ま、Aちゃんから入部させてくれって言われるようにするよ〜」
とびっきりのイケメン笑顔を振りまいて教室を出て行った及川さん。
英も
「じゃあ当日起こしに来て」
否と言う前に教室を去って行った。
_____練習試合当日
『おはようございます』
「あらAちゃん久しぶりね〜!英まだ寝てるみたいだから叩き起こしていいわよ〜!」
英ママの許可を頂いたので遠慮なく部屋に入る。
『英ー、起きて。今日練習試合でしょ』
「ん、後五分ー」
寝ぼけてるのか、英を揺すっていた腕を掴まれて布団に引き摺り込まれる。
目の前には目を閉じた英がドアップ。
いつもあんなに眠そうにしてるけど、改めて見ると顔が整っていらっしゃるので。ドキドキする自分がいる。
いつもそうだ。この幼馴染は可愛かったのに、いつのまにかカッコよくなってる。
ふと男を感じて私の心臓は煩くなる。
周りから囃し立てられるようになって、告白されるのも何度も見たし。何度も後輩の女の子から付き合ってるか聞かれるし。
酷い時は嫌がらせもあったけど、それも気づいたらなくなってる。何も言ってないのに、英は何故か気付いてどうにかしてくれる。これは金田一くんが教えてくれた。
いつからか私は守られる側になって。好きになるのも無理はないと思う。
だけど幼馴染という枠から出る勇気はないから。英とは距離を置くつもりで帰宅部にしてたのに。
ジリジリジリ!!目覚ましがなった。
『ほら、英。間に合わなくなるよ』
「んー、A姉さん?」
ゆっくりの目を開いた英は、私と目が合うと、珍しく目を見開いた。あ、これは完全に目覚めたな。
「え、何で姉さんも寝てるの」
『運動部の英から引っ張られたら負けましたー』
「弱」
『か弱い方がモテるんですー』
ほら、準備して!って軽く頬を叩いて洗面台へ促す。
その間にこの煩い鼓動と、火照った顔を何とかしよう。
無事準備が終わって、英ママに見送られて家を出る。
『行ってきまーす』
久しぶりに二人で学校まで向かう。小学校ぶりだろうか。
『なんか懐かしいね』
「朝も放課後も部活あるから」
『なんだかんだ英、バレー好きだよね』
「別に」
「でも、三年にお世話になってきたから俺なりに頑張るつもり」
『そっか』
歩幅を合わせてくれたり、部活頑張ったり、英が知らぬ間に成長してて少し寂しくなった。
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
...syokatsu...(プロフ) - のりまきさん» そう言って頂けると嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年5月25日 15時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
のりまき - 初めまして!白布くん読ませて頂きました。とんでもなくキュンキュンしました作者さん天才です!!!これからも応援しています! (2020年5月25日 2時) (レス) id: a2e04f6f11 (このIDを非表示/違反報告)
...syokatsu...(プロフ) - 美穂さん» そう言って頂けると嬉しいです。これからもっと上手く書けるように精進していきます!本当に今回はありがとうございました(^-^) (2020年5月1日 22時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 大地さんの見ました。キュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年5月1日 20時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - ...syokatsu...さん» ありがとうございます! (2020年4月30日 15時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:...syokatsu... | 作成日時:2020年3月5日 13時