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それから一心不乱で顔を綻ばせながら弁当を完食したミヤオサム。
今度は持っていたバッグからおにぎりを取り出して食べ始めた。
『よく、私のこと知ってたね』
ミヤオサムは首を傾げた。
「なんでって、去年同じクラスやったやんか」
『あー、うん。でも話したこともなかったし』
「自分、昼ごはん美味しそうに食べんねん。それに部活、隣のコートで誰よりも自主練しとるし、結構目立っとるで」
食べてるとこって恥ずかしいわ。でも、自分のことちゃんと見てくれてるっていうのは初めてで、嬉しかった。
『食べるって幸せじゃん。我慢できないの、太ってるって自覚もあるけど』
「そうやなぁ、美味しいもんに罪はないねんなぁ。けど自分、可愛いと思うで。食べる時の幸せな顔も、得点決めた時の笑顔も。今でも十分と思うけどなぁ。まぁ、もう少し痩せたら更に可愛いくなるとは思うわ」
お世辞も照れも何もない。事実だと言うように、真っ直ぐ私を見つめてくる。
ミヤオサムからそう言ってもらえるなんてって思ってしまう。だってミヤアツムじゃない。オサムの方はあまり女子を褒めたりだとかしない。まぁ貶しもしないんだけど。
なんかもう少しダイエット頑張ろうかなって思えてしまった。
「後なぁ、あんなクズ、忘れてええよ」
『見てたんだね、ごめん胸糞悪いの見させて』
「そうやな、見る目ないなって思うたわ」
だよなぁって思う。
「いや、あの男や」
『え、そっち？』
「だって自分、弁当美味いし、可愛いし、部活も頑張るええ奴やんか。これで少し痩せたらいい女逃したって後悔する羽目になんねん」
悪戯な顔をして笑うミヤオサム。
不覚にもときめいてしまった。誉めすぎやん。
『そんな褒めても何も出ないよ？』
「ええよ。でも少しは意識したやろ？」
え、って驚きの声が漏れた。
「俺、ずっと狙ったったんよ。自分が俺の彼女になってくれる機会」
少しずつ成功に近づいとるやろ？なんてツラのいい顔で迫ってくる。声も顔も、少しの強引さもストライクすぎてずるい。
『それ本気だとしても、スレンダーとは程遠いし、宮くんの隣に並ぶなんてムリだって』
冗談半分に笑い飛ばす。
「気にせんでええ。一緒に美味しいもん食べて、一緒に運動したらそのうち痩せるわ」
何も問題ないやろ？それとも俺のこと嫌いなん？ってわかり切った顔で聞いてくる。
なんて展開だ。私が失恋のショックなんて忘れて、ミヤオサムに落ちるのはそう遠くない未来だ。
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...syokatsu...(プロフ) - のりまきさん» そう言って頂けると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年5月25日 15時) (
レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
のりまき - 初めまして！白布くん読ませて頂きました。とんでもなくキュンキュンしました作者さん天才です！！！これからも応援しています！ (2020年5月25日 2時) (レス) id: a2e04f6f11 (このIDを非表示/違反報告)
...syokatsu...(プロフ) - 美穂さん» そう言って頂けると嬉しいです。これからもっと上手く書けるように精進していきます！本当に今回はありがとうございました(^-^) (2020年5月1日 22時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 大地さんの見ました。キュンキュンしました！ありがとうございます！ (2020年5月1日 20時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - ...syokatsu...さん» ありがとうございます！ (2020年4月30日 15時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：...syokatsu... | 作成日時：2020年3月5日 13時
