さよならは音も立てずに ページ8
❤️
「A……?」
電話もLINEも。連絡手段の全てを使っても彼女の声が聞こえない。ある日突然音もなく目の前から姿を消してしまった彼女。
「なん、……なんで」
「っ、どこ行ったんだよ、アイツ……!」
「……はっ、……終わった、」
裏切られた気持ちと悲しいで、孤独が広がるキャンパスの上。
🩷
「じゃ、もういい」
彼女がその言葉を伝えた瞬間終幕の合図だと分かってしまった。言い合いの末、彼女が絞り出した言葉だったから。
「もういいって」
「別れよう、てるちゃん」
「────……!」
今まで楽しかった。ありがとう。
それだけの言葉を置いてキミは僕の元から旅立ってしまった。
🩵
「私たち、もうやって行けないと思う」
冷静な言葉で彼女がつけるそれに追いつけなかった。待ってとどうしてが一気に押し寄せる。
「な、……なんで、」
「……。もう、好きじゃないの。まひのこと」
「……、そ、そっか、」
僕じゃキミを幸せに出来なかった。
ただそれだけの事実が手に残った。
💛
「……っ」
彼女の瞳が愛らしさから敵意に変わる。干渉しすぎたせいなのか。独占欲が強かったのか。世界で1番大好きな人に嫌われてしまった。
「そういうの、うざい」
「うざいって俺はただ心配で……!」
「だからっ、そういうのがウザイって言ってんの……っ!」
キミに送る言葉が難しいよ、
💚
「しゆんって私の事好きじゃないでしょ?」
心の中身を勝手に決め付けられたような言葉に思わず反発してしまう。なんでそんな答えにたどり着くのか分からなかった。
「は?ナニ、急に」
「ずっと前から。好きじゃないでしょ」
「まって、なんでさ、」
額縁に収まらないほどの気持ちは彼女には届かない。
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える - あ、大好きな予感… (3月18日 21時) (レス) @page1 id: bc7069de6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月18日 19時