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諦めなくちゃいけない ページ13

❤️

『耳が、ダメになっちゃったの』

感情の乗らないスマホ画面に彼女からの言葉が届く。いきなりの事で理解も出来なければ、なんでと喉の奥が苦しくなる。理解ができない。

「な、ん、」
『ばぁうくんの声、聞こえないの』
「っ、」


笑わないでよ。
……そんな、悲しく、笑うなよ、馬鹿。





🩷

「……私ね、もうすぐで海外行くの」

そう彼女からの告白に戸惑ってしまう僕。ずっと前から決めていたことらしく、将来のために旅立つのだという。

「え、海外?」
「……そう。出張?みたいなので。いい機会だし、ビックになっちゃおっかなーって」
「そっか、」


君の後押しの理由は、僕かな。





🩵

「……今ね、お付き合いしてる人がいるの」

何もおかしなことでは無い。時間が経てばそのくらいのことあって当たり前で、彼女程素敵な人なら尚更だ。

「……そっか。……相手の人はいい人?」
「……うん。とっても」
「……そっかぁ……。幸せそうで良かった」


僕はもう、キミを幸せにはできない。





💛

「……よし」

いい機会だ。お互い、前を向けるいい機会。過去に好きだった人をお祝いできるなら喜ばしい限りだ。そう思い立って準備を進める。

「……ひと目見るだけでいい」
「おめでとうって……」
「言えるだけで、いい」


そう強がりな言葉は重力に従って重く心にのしかかった。





💚

「オレの事なんて、覚えてもないか」

きっと。いい思い出の中にもいないんだろうな。そんなネガティブを抱えたまま箱の中に詰め込む。

「あー……、忘れる、はずだったのにな、」
「なんで、今更」
「思い出させるかな……、」

憎いくらい。思い出すのは幸せな日々ばかりで。

幸せになって欲しいから→←変わってしまった君



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える - あ、大好きな予感… (3月18日 21時) (レス) @page1 id: bc7069de6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月18日 19時

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