初恋の妖精 ページ11
❤️
「お前……っ、……なんで急に」
聞きたいことは山ほどあった。突然いなくなったこと。どうして今にも泣きそうなのか。けど、見つけられたことが嬉しくて泣きそうになった。
「よかった、……会えてよかった」
「……、」
「こんなとこで何してたの?」
また色のある世界をみられるなら。
🩷
「せっかくだし……。その。ご飯とか」
そう誘えば恋をした日の時のように笑う彼女。「行こうよ!」なんて楽しそうに言うもんだから、別れたのは夢なんじゃないかと思った。
「何食べる?」
「えー!結構お腹減っちゃってるんだよね!」
「どこでも行くよ」
あの日を取り戻せるのなら。
🩵
「なんか、綺麗になったね」
あの頃とは違う緊張。また彼女に恋してしまう。止まっていた時計の針が動き出したかのように嬉しくなった。
「ふふ。まひも、大人っぽくなってて分からなかったよ」
「え、そうかな?」
「うん。知らない人みたい」
空白の時間、僕はずっとキミばかり考えていたよ。
💛
「……綺麗なんだろうな」
初めて出来た彼女だった。一生大切にしようって。そう決めていた。他の誰でもない。俺が。俺自身が大切にしようって。
「そう、……決めてたんだけどな」
「……どうしよ」
「……半年後、か」
初恋の彼女に会いにいくか。思い出のままにするか。
答えはすぐにでなかった。
💚
「……そういえば、写真、」
彼女専用の写真フォルダがあったはず。とノリだけで思い出に触れる。あー、あったな。みたいな酷く懐かしい光景は涙を誘った。
「……この頃も、楽しそうな顔してんだけどな、アイツ」
「……間違えてた?」
「なんか、伝えられてなかった?」
まだ好きなのオレだけ?
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える - あ、大好きな予感… (3月18日 21時) (レス) @page1 id: bc7069de6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月18日 19時