裏切りと幸せは対にならない (ページ8)

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言ってしまったページ8

まふまふside

｢は？何これ。｣

最初に口を開いたのは彼方だ。僕も全く同じこと思った。

｢こんなこと書くやつって、あの子以外にいるのかな。｣

｢彼方、聖太？顔めっちゃ怖いよ｣

｢僕らのこと、こんな風にかくやつ初めてじゃんか、ね？｣

｢そうだね。これ、返してあげようよ、Aって人に｣

聖太、ナチュラルサイコでてる。

｢いやいや、聖太？彼方も！怒るのはわかるけどさ、これあの子のじゃないかも｣

｢それはさぁ、本人に聞こうよ。ねえ？聖太？｣

｢そうだね。まふ、彼方のいうとうり、本人に聞こうよ｣

2人とも激おこかな。まあ、僕もあいつにイライラしてるし、明日1年教室に行って聞いてみよ。

｢そうだね。明日、聞いてみよっか｣

Aside

おっはよ～！ってくるはずの朋花の声が今日は聞こえない。

学園生活2日目にぼっち登校してるのなんか私だけだ。

もう一度周りを見てみる。朋花の姿はない。

そのかわり、楽しそうに登校してくる先輩方や、同級生の姿がある。

もう待って10分か。もう朋花は来ないのだろうか。

1人で待つのにも限界が来て、私は教室へ向かい、階段を上がる。

3階が近づくにつれて騒がしい気がする。

3階について、私の教室を見ると、人が集まっている。なんでだ？

なんとか教室に入ると、私の角の席に3人の男の人の影が見える。

あれは確か、御三方だっけ？

立ち尽くしていると、御三方の中の誰かから声が飛んできた。

｢あ、Aさん？｣

心臓がありえないほど高く波打つ。

声を出したいのに出せない。

そんな私に追い打ちをかけるように、集まっていた人全員が私の方を向く。

その中に朋花もいた。なんだ、登校してたのか。

｢無視ですか？｣

また声が聞こえてきた。今度は少し高い声。

『…なんですか？』

なんとか絞り出せた一声。そんな声を聞いてもいないかのように、また声が聞こえた。

｢これさ、Aさんのメモ帳だよね｣

なんだ、メモ帳か。

メモ帳にはなにも、なにも？

｢歩く騒音ボックスな御三方｣

『え』

わざわざ読上げたもう1人の方。

しまった。と思った時にはもう遅かった。そうだ。そうだよ。書いちゃったんだ。

集団がざわつく。これは精神的にきつい。

喉がないかのように声が出せない。

冷や汗が止まらない。

こ、こういうときは、強気に。

『それがなに？』