裏切りと幸せは対にならない (ページ18)

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あの子ってページ18

まふまふside

空き教室に連れていくためにAを掴んだ直後、Aがありえないほど顔を強ばらせて、必死抵抗していたというのを彼方がメールで教えてくれた。

多分本人も気づいていないだろうということも。

少しだけ心配したのも事実。

僕達と本当に仲良くするなら、人のトラウマもちゃんと分からないと。

嫌な思いはして欲しくないし。

だってほら、嫌なおもいしてたらこっちも嫌になるじゃんか。

詮索するために壁ドンみたいなことしてみたんだけど、違ったみたい。

男の人が近づいたり、触ったりするのではないのかな？

びっくりしただけなのかな？

僕が近づいても嫌な顔をしてなかったのはほんのちょっとだけ嬉しかった。

とゆうことは、あの子は女子の方が苦手なのかな？

いや、ないない。それなら彼方を怖がるはずないもん。

難しい……。

｢キャー！！相川様よ！｣

｢ほんとだ！相川様～！｣

うっ、また見つかったか。

自然と早足になる。

ほらまたついて来た。

少しは静かにしててよ。

憂鬱な気分になりながら、階段を上がり、自分の教室へとあがる。

教室入ると彼方と聖太がいつも通り女子に囲まれていた。

｢あ、まふ｣

｢どうだった？なんかわかった？｣

｢うーん、少しだけ…｣

Aのことは、彼方からも｢調べてみたら｣って言われていたことで、彼方も何かと心配してるんだと思う。

聖太は相変わらずサイコだ。

周りの女子も誰の話か分かっていないのに頷いている。

もっと親密になったらAも打ち明けてくれるかな？

そうおもうとなんかちょっとスッキリした。

Aside

自分の教室に入る。

なんだかんだでちょうどいい時間に来ることができた。

｢おはよ～！！｣

『お、おはよう』

教室に入った途端、朋花が飛びついてきた

『なに？』

なんでこんなことしてくるんだろ。

｢念には念を、だろ｣

『……』

あんなに可愛かった朋花はどこにいったのだろう。

背中がひんやりとして、頭が痛くなる。

それだけ言うと朋花は有栖の所へ行ってしまった。

｢おはよ、どないしたん？なんか元気ないなぁ｣

『え？そうかな、なんともないんだけど』

｢なんかあったらなんでも言うてな！｣

『ありがとう』

坂田と久しぶりに話した気がする。昨日も話したけど。

『坂田ってさ』

｢ん？｣

『昔の友達と新しい友達ってどっちが大切だと思う？』