確かあそこに病院が ページ1
Aside
遂に今日からこの学園での生活がはじまるのか。楽しみだな。親友とは同じクラスだろうか。
そんな期待に胸を踊らせて、私は門に足を踏み入れた。
新しい赤レンガの校門、美しいまっ白な校舎、広い校庭には、桜の木が美しく花をつけている。綺麗だ。そんな事を思っていると聞き覚えのある声が聞こえた。
「お〜い!A!こっち、こっち!!」
クラス表の前で私の名前を懸命に呼んでいるのは、私の親友、白河朋花(トモカ)だ。可愛い。
朋花とは、小学校からの付き合いで、気が強いけれど、真面目で華奢で可愛い朋花とはすぐに仲良くなれた。同じ中学校に進み、同じ進路を目指してこの学園に入学できた。合格発表の時、2人して泣いたのは秘密。
私は足早に朋花のもとへと急ぐ。
「おっそいよA、でも見てこれ!同じクラス!」
『ほんと!?う、嬉し』
「ほんと奇跡だよね!やったぁ!」
そういって抱きついてくる朋花はどこか不安げだった。新しい学園だからだろう。そう思うことにした。
「てかまた痩せた?!A?!ちゃんと食べないとダメだし!」
『そうかな、食べてるんだけどな』
「てか、昨日さ…」
話の途中で朋花の声は女子の嬉声にかき消されてしまった。朋花もビックリしている。可愛い。門から聞こえてくる嬉声は、騒音規制法に引っかかっるのではないかというくらいうるさい。黙れよ。
女子の嬉声に周りも反応し、門へと向かう。朋花も行くというので仕方なくついて行くことにした。門にはこれでもかと言うくらい女子が集まり、誰かを囲んでいる。さすがに朋花も気が引けたのか、途中でとまった。集団は少し遠くても嬉声はうるさい。
『ねえ、あれは…なに?』
嬉声にかき消されないように朋花に問う。
「あんた知らないの!?」
『な、なにを?』
「あそこにいるのは十中八九あの御三方だよ」
『お、御三方って?』
「ほんとに何も知らないんだ…御三方って言うのはね…」
そこでいきなり女子達が静かになった。朋花も何かを言おうとしたがやめ、門の方を向いた。うるさかったり静かになったり…。集団には近づかないでおこう。女子達の間から出てきたのは、驚くほど美人な3人の男の人達だった。
男の人達は、うるさかった女子の集団を引き連れ、学園内へと入っていった。もう察するよね。うん。
『い、今のが』
「そう!!!相川様、一ノ瀬様、天宮様だよっ!!」
今までこんなに興奮した朋花を見たことがない。親友よ、大丈夫か。
41人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫(プロフ) - 私は待ってますよ!! (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 続きは出さないんですか?? (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 最高です!! 続き待ってます! (2019年11月20日 23時) (レス) id: 5cebca09c0 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 続き楽しみにしてます!本当に大好きです!! (2019年8月17日 13時) (レス) id: 91adf27aab (このIDを非表示/違反報告)
Re(あーる)(プロフ) - あぁ〜!めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます! (2019年8月9日 22時) (レス) id: e1df8226ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほのぴん。 x他1人 | 作成日時:2019年3月30日 18時