【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

23話 ページ24

sideA

蒸し暑くなりましたね。

裾をあげ、タスキを日陰で涼みます。

A『ふぃ。』

ゴロンと私の隣に人影が出来ました。

A『涼みに来たんですか？』

空却｢るっせ。｣

何故ー。

灼空｢A｣

あ、和尚様。

灼空｢天国くんが呼んどるぞ。｣

先生が？

何用でしょうか…

タスキを外して裾にしまって

A『うわぁ！？』

空却が乗っかってきました…

A『なんなんですか…もう…』


連れてきました。

空却はとてつもなく不機嫌です。

A『お待たせしました、先生。』

他の僧侶さんがお茶を出してます。

A『先生はお茶ではなく珈琲の方が…』

獄｢嬢ちゃんは俺を分かってんなぁ！｣

荒く撫でられました。

空却｢触んな！｣

その手を振り払う空却。

A『お客様に失礼ですよ。』

先生から先日のお礼としてのお金は受け取りませんでした。

そしたら、

獄｢物だったら受け取ってくれんだろ？｣

プレゼントを貰いました…

A『わ、わ、悪いですよ！お気持ちだけで十分です！』

獄｢良いから良いから。嬢ちゃんの為に買いに行ったんだ。｣

うぅ……

受け取ってしまった…

十四｢獄さーーーん!!｣

わぁ…

空却｢でか。｣

本当に。

A『開けてみてもよろしいですか？』

獄｢おうよ。｣

わぁ…

A『ジンベイザメ？』

あ！ひんやりする…

気持ちいい〜…

獄｢嬢ちゃんは可愛い顔すんな〜。｣

はい！？

A『先生！私が子どもだと言って、からかってるんですか！？』

空却は歯ぎしり凄いです。

歯が削れそう…

A『歯ぎしりはおやめなさい。』

空却｢せ、拙僧だってこんなもんお前にやってやるぐらい出来るわ!!｣

なんか怒られた…

A『先生って良きセンスをお持ちなんですね。』

可愛い〜。

獄｢だろー？だから給料の代わりにデートしねぇ？｣

はひ！？

A『このサメちゃんだけで十分です！』

獄｢嬢ちゃんの働きに見合ってねーだろ。｣

十分です！

先生がゆっくり近づいてきた！？

大人！

なんか余裕な笑みとか浮かべて凄く大人！

あと香水の匂い！全然嫌にならない大人の良い匂いする！

空却｢離れろ！拙僧のもんだ！A、蹴飛ばせ！｣

獄｢嬢ちゃん…俺とイイコトしようぜ。｣

ふぇぇ…

獄｢な？｣

A『は、はひ…』

獄｢素直な女は好きだぜ。｣


心臓に悪いです…


空却はより一層、不機嫌です。

A『不思議。』

獄(鈍感過ぎる嬢ちゃんならな。)

24話→←22話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す