【3】 ページ4
・
・
「あれ、」
昼のミーティングでやってきた社会科室
そこにいたのは、
「Aじゃん、早いな。」
黒尾だった。
窓から入る光にキラキラと照らされるそいつが妙にかっこよくて眩しくて、どきどきして、
「むかつく…」
「ええっ、なんで??!身に覚えがない!!!」
「え、あっ、はは。今日もトサカつんつんさせてんなーと思って。」
「おおいっ!またそれかよ!トサカじゃなくて寝癖なんですぅ〜〜」
「ええ〜?このつんつんセット?どうやってんのこれ?」
「だから寝癖〜……って、Aもここに寝癖ついてるよ。ははっ、」
そう言って私の横の髪の毛を黒尾の大きな手が撫でた
「っ、」
「……うりゃっ」
その大きな手が髪をぐしゃっとした
「あっ、ちょっともう!撫で回さないでよ〜〜髪の毛崩れるじゃん!!」
「俺のトサカヘッドを馬鹿にした罰でーす。」
「いや自分で言ってんじゃん…ふふっ。……あ、私お弁当忘れたから取ってくるね。」
「おー、行ってらっしゃい。まだミーティング始まるまで15分くらいあるから慌てんなよ〜」
「あーい、」
ガラガラガラ、と社会科室のドアを閉めて、思わず自分の顔に手をやってしまった
私、顔赤くなかったかな。
教室をめざして歩きながら手ぐしで髪を整える
あいつ、急にああいうことするから、
「ずるい…」
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すうぎ | 作成日時:2020年3月27日 3時