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「ん〜ついた〜」
「宿に荷物置いたらすぐ体育館向かうからなー。」
私たちは烏野総合運動公園を拠点に3日間違う学校と試合をする。
宮城で強いとこと試合できるなんて凄くラッキーなことだし、私も頑張らなきゃ。
「ね、A…」
「ん？研磨どうかした？」
「…新幹線で荷物の確認してて気づいたんだけど、おれのサポーター、破れてるかも…」
「えっっ。」
「…家で確認しなかった自分が悪いんだけど…
普段と違うと気持ち悪いし、スポーツショップ寄ってそのまま体育館直行じゃダメ？クロ…」
「だあーー、だめだめ！この後もう1時間後には試合始まるし、アップもしなきゃなんねえだろ。
今日は我慢して夜買いいくしか…」
「えーー、でもおれ普段と同じ状態でやりたいっていうか…お願いクロ。」
「いやいや音駒の脳がいない方が普段と違くてだな、気持ちはわかるけど…」
なるほど。サポーターを買いたい研磨と、試合にしっかり出て欲しい黒尾ね。
「わかった！じゃあ、私が買いに行ってくるよ！
荷物は誰かにお願いして今から行けばアップしてる頃に戻れるはずだから。」
「A…ありがと。」
「お〜前はもちっと遠慮しろって。」
そう言って黒尾は研磨のプリン頭をくしゃっと撫でた。
「俺から監督には伝えておくから。あんま慌てんなよ。
ほら、荷物。」
「え、あっありがと！お願いします！」
「いや持つのは研磨ね。」
「えっちょ、クロ……いや…俺が持つ。」
「よろしいよろしい。」
そう言ってまた黒尾は研磨を撫でた。
「ふふっ、ありがと！じゃあ何かあったら連絡するから！あ、研磨のサポーター見本にしたいから持って行っていい？」
「うん、ありがと…」
「はーい、すぐ戻るから！」
私は皆と逆方向に歩き出した。
えーっと、近くのスポーツショップ…と、携帯に話しかける。
ﾋﾟｺﾝｯ
「え！遠！」
思ったより遠いな…
「電車の方が早いか…間に合うかな…」
前途多難の遠征スタート！！
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作者名：すうぎ | 作成日時：2020年3月27日 3時
