万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参)

１２１ 耳 ページ34

ｰｰ新八sideｰｰ





新「おはようございまーす！」




今日も今日とて、僕は万事屋に来ていた



相変わらず中は静かで、あぁ皆寝てるんだなということが見て取れる




銀さんに至っては昨日どこぞで飲んでいたのか、靴が廊下に1足ずつ離れた場所にと落ちていて、ソファに行き着く前にだらしなく寝ていた





新「ちょっと銀さん？昨日何時まで飲んでたんですか！だらしない！」




Aさんが来て、外で飲み歩く回数は減っていたけどまあその少ない回数で毎回潰れるほど飲んで帰ってくるのは迷惑極まりない




銀「んﾞー…ぐ、うーーーっ…」


新「…まったく」



まあいいや、先にAさん起こせば、銀さんを叩き起してくれる


そう思って寝室に行こうとすると、襖が開き目を擦りながらAさんが出てきた




新「Aさん！って、、
……え…？」


貴「んー…
おはよー…」


Aさんの腰付近で揺れている銀色のもふもふ

大きな耳



見たことはある
Aさんが暴走した時に。



しかし今は暴走してないし、明らかにいつものAさんだ




新「え、え、」


貴「？
何…？」




あれ、幻覚？




新「あの、ソレ…」

貴「…ソレ？」



くるっと僕の指さしたしっぽの方をAさんが向くとみるみる血の気が引いていく


その後、バッと耳を抑え、そこに大きな耳があることを確認するAさん




貴「なッ！？！？」




すぐにダッシュで洗面所に向かっていく




貴「なんで、俺っ、えっ、生えッ…！？」






こんなに動揺するAさんも珍しい








貴「なんでェ！？！？」

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