万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参) (ページ20)

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ｰｰ新八sideｰｰ

新「…静かだね」

言うと、神楽ちゃんが頷く

神「…A、ホントにここにいるアルカ…？」

実験施設とは思えないくらい、綺麗で、人はおらず、ものは少ない

Aさんが攫われてからおよそ5時間

この施設の場所の情報があいまいで、こんなに時間が経ってしまった。

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今からおよそ5時間前

神「今すぐ探しに行くアル！
はやくしなきゃAが変態に食われるネ！！」

銀「全く情報がないから手当り次第探すしかない…
とりあえず街に行くか」

銀さんも冷静を装っているが気が気ではないのだろう

新「あのっ、銀さん！！」

自信はないけど、奴らの情報は０ではない

新「Aさんは多分、千川町っていう町だと思います」

銀「え、千川町て言やぁ、ここから山1つ越えたとこか？」

新「…確かとは、言えないんですけど。
僕、銀さん達を探してる途中でAさんに追いつけなくなって……」

その推測に至る経緯を話す

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Aさんが血相を変えたと思ったら、一瞬で遠く離れたところへ行ってしまって、唖然としていた

神楽ちゃんと銀さんが居ることは分かるくらいだが、そこで何が起こっているかは僕にはよく見えていなかった

Aさん、めちゃくちゃ目いいな

とりあえず僕も急いで銀さんのところへ行かないと…！

そう思って足を早めた

が、角を曲がると黒い車があり、なぜか気になって誰も居ないことを確認して中を覗き込む

新「注射器に…拳銃…！
白い粉も…まさか、麻薬…？」

サッと血の気が引く

その時、前から足音が聞こえて、車の外にへばりつくように隠れる

少しして話し声が聞こえる

やばい、なんかよく聞こえないけど殺すとか実験とか話してる…

足音が近づいてきそうだったので、車の後ろの方へこそこそ回る

そうすると、さっきは気づかなかったが、車の後ろにが印刷してあった

青い…椿だろうか

新「ん？この花…」

一昨日の夜、姉上とテレビで見た、青い椿の開発

成功したのは確か…

その時、チャキっと頭に銃を突きつけられる

「なにしてる、お前」

あ、僕、死んだ。

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