万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参) (ページ16)

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目が覚めたは薬が所狭しと置かれた部屋だった

奥にはモニタールームのような部屋もあるが、俺は手錠と足枷を着けられて、薬部屋の方の真ん中にある実験台に繋がれていた

この部屋自体は結構広い

若干動けるけど、手錠のせいで抵抗できるほど自由には動けない。

俺繋がれること多くね？え、無理。←

薬棚はよくわからない薬から、俺の分かる毒や酸、様々な薬が揃っていた

まあ届かんからなんも出来んが

叶「あ、おはようございます、狼くん
寝覚めはいかがです？」

貴「…最悪」

叶「…目、金色じゃなくなってません…？」

ギイっと扉を開けてカノウが入ってきてそう呟いた後、笑っていた顔が急に強ばり、ガッと顔を掴まれる

貴「痛ッ…」

叶「なんで…なんで金色じゃなくなってるんだ…？
僕はあの目が欲しかったのに！！！なんで！」

真っ青になったカノウは狂ったように俺を突き飛ばして自分の頭を抱えて、座り込む

突き飛ばされた表紙に、薬棚にガシャンっとぶつかり、刺された腹が痛んだ

叶「こんな事なら先に取っておくべきだった…
僕はその金色の目が欲しかったんだ！！
その美しい狂気の目がッ！！！」

座り込み、何故、何故…と繰り返し、床に腕を叩きつける異常なカノウの光景に、ゾッと鳥肌が立つ

頭イカれてるって思ってたはいたけど、これはホントにイカれてるな

その異様な光景に気付いた迫田茨が焦って部屋の中に入ってくる

茨「叶様っ！！
一旦外に出ましょう？
大切な実験体を傷つけちゃうから…
それに、狼の目だけが目的じゃないでしょ？」

叶「…茨…
すみません、ちょっと…取り乱して…
少し…外に出てきます
君はここの見張りを頼んでいいかな…？」

茨「勿論です」

フラフラとカノウが出ていくのを呆然と見送る

今まで会った奴にもこの金色の目は、珍しさから狙われはしたがこんなに取り乱される事は無かったように思う

まじでただの頭イカれてる変態かよ

プラスで情緒不安定