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story80 ページ32

それはクロロに吹き込まれた作戦だった。戻ってきたAがフェイタンとフィンクスのやり取りに呆れながら笑っているのを見て、ふと考えついた……思いつきと言ってもいい作戦。


『フェイタン、一度距離をおけばAの脳が別の刺激を受けて活性化するかもしれない』
『は?何を言てるか、意味不明ね』
『お前、別に馬鹿じゃないだろ。まぁ突拍子もない提案なことを認めるがな。…とにかく、だ。捕らえてから救出、そしてここに至るまで、ずっと関係していたのはフェイタンだろ?今もフェイタンからの情報をずっと受け続けている』
『…つまり、偏りすぎと言いたいか?』
『そういう事だ。他の…例えばフランクリンやノブナガと話せば、お前が邪魔に入るしな』


嫉妬深いフェイタンをそう揶揄すれば、彼はあからさまに膨れる。だが言いたいことは理解出来たのか、渋々と言った様子で頷いた。だからクロロは、マチから問われた時にフェイタンが会話に入りやすいだろうやり取りをしたのだ。そして、今。


「おー、久々だなぁホーム」
「この臭いも、相変わらずだぜ」


初期メンバーのウヴォーギンとノブナガがまず合流してきた。次にパクノダとシャルナーク、フランクリン。今回は仕事ではなくAの記憶を取り戻すことが目的なので、シズクやコルトピたちは好きなように過ごすことになっている。全員揃ったところで、フェイタンは別の拠点に移ることを伝えれば、皆が皆驚いた。それくらい、フェイタンのべったり度が酷いという証だ。


「まぁ、確かに情報が偏りすぎていたわね…。それならA。今夜はマチと私と女同士でゆっくり飲むって言うのはどうかしら」
「え、いきなり?」
「今思いついたんだもの」
「あー…悪い、パク。アタシは無理だ。今日の夜は用事があるんだよね」
「そう…なら三人でって言うのはまたにして、私と一緒に飲まない?」
「いいけど…」
「決まりね。とりあえず、夕食を一緒に作りましょ」
「あ、うん。キッチンは…あっちだっけ?」
「それくらいならアタシも手伝うよ。フェイタン、あんたも夕飯は食っていくんだろ?」
「そうね、そうするよ」
「なら、人数分ね。材料はどうしようかしら」


先程までアジト内を彷徨いていたお陰で、地理はバッチリだ。楽しそうに消えていく女性陣を見送り!フィンクスがフェイタンの肩に手を置く。


(フェイ、乙)
(何がよ)
(せっかくの焦らし作戦なのに女どもにかっ攫われて)
(それで記憶が戻るならいいね)

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- とても面白いです!つづき楽しみにまってます!頑張ってください、応援してます! (2020年4月6日 12時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます!ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が!まだわかりません!(←)でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません!いつもありがとうございます!これからも頑張りますね! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです!早く更新停止が終わることを願ってます!頑張ってください! (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯霧 | 作成日時:2017年7月10日 18時

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