【HQ】君が傷に染みて２ (ページ3)

今日:13 hit、昨日:19 hit、合計:6,185 hit

3. ページ3

冷水機で水を注いだ後、ついでに顔を洗う。

冷たい水が熱った顔を覚ます。気持ちいい。

白「Aー、お疲れー。」

『雪絵ちゃん！そちらこそお疲れ様。』

白「ありがとうー。明日から暫く会えないから会いに来ちゃったー。」

『何それ、可愛いなー。私も一週間、寂しいよ。』

白「Aがデレたー。」

会話しながらもちゃんと仕事を素早くこなす雪絵ちゃん。

『でも、雪絵ちゃん合宿好きでしょ？』

白「まぁねー、どうしてわかったのー？」

『だって、アイツいるし。』

白「ふふふ、お見通しかー。」

雪絵ちゃんは元から可愛かったけど、木兎を好きになってから、更に増したと思う。

恋は良くも悪くも影響が大きい。雪絵ちゃんが幸せな恋をしていて良かったと思う。

『雪絵ちゃんは、私が木兎と仲良くしてて嫌悪感ないの？』

雪絵ちゃんが笑い出す。こっちは真剣なんだけど！

白「おかしなこと聞くねー。ないよ。

私はマネージャーだから部活で対等にはいられないけど、Aは運動してるからさー。

刺激し合える部分もあるし、木兎の単純なところにAが救われてるところもあるって思ってるから。

それに、彼女でもないし、彼女だったとしても、交際関係に口出そうとは思わないよー。

あんなしてても木兎もモテる部類じゃん？オープンに見えて、ちゃんと領域ってあるんだよねー。

仲良いの度合いとか種類でさー。ちゃんと分別した上で、私のことも見てくれてるって思えるからねー。」

上手く言えないけどわかるー？なんて。

ひとまわりもふた回りも大人な雪絵ちゃんにドキッとした。

『ありがとう。私も雪絵ちゃんみたいになれるかな。』

雪絵ちゃんは花が咲くように笑った。

白「Aなら大丈夫だよー。部活も恋も頑張ってきたの知ってるから、自信持っていいよー？」

じゃあ、そろそろ行くねー。って言う雪絵ちゃんに、合宿頑張って。とだけ伝えて別れる。

よし、後１時間部活頑張ろうっと！