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「じゃあ希望者はジャンケンね!」
男子はやはり多かったようで、勝ち抜きになったようだ。
兎「へいへいへーい!俺最強!」
うん、なんとなく予感はしてた。木兎が勝つって。
他の男子には申し訳ないけど、木兎が負けるなんて想像できないんだよなぁ。なんでだろう。
「女子はあと二人いませんか?」
応援団員の女子はかっこいいポジションが多い。それに、女子には応援団以外にチアがあるから。
応援団の前にチアの為、女子はどちらかしか出場できない。
その上、ジンクスがあるから尚更だ。チアの女子が応援団員の男子に告白すると結ばれるってやつ。
逆に、応援団員の女子が男子に告白しても結ばれないなんてジンクスまであるから、女子の人気は低いんだよなぁ。
「それならクジになりますがいいですか?」
えー、なんて女子のブーイング。
「『はい。』」
声が被って驚いて発生源を見た。驚いて、後ろを振り向いて小声で話しかける。
『雪絵ちゃん、チアじゃなくていいの?』
白「えー、Aも一緒だし楽しそうだからいいよー?」
それを聞いて嬉しくなる。
白「Aこそチアじゃなくていいのー?」
『うん、チアみたいな女らしい振り付け恥ずかしくてさ。』
本当は可愛いし興味もあるけど。でも人前でできるかって言われたら無理だし。
チアでもダンスでも、やりたいって本当に思った時は家で一人でするだけで十分だ。
「まぁAがいいならいいけどー。後悔しないようにねー?」
『大丈夫だって!ありがとう。』
雪絵ちゃんは多分、私が好きな人いることに気づいてて言ってくれているんだと思う。
でも聞いて欲しくないって私の気持ちを尊重してくれてて。
それにずっと甘えてる。
兎「お、Aも白福も応援団か!一緒に練習頑張ろうな!」
木兎は満面の笑みで手を振ってくる。
雪絵ちゃんも私の方を向いてニコッと笑ったあと、木兎に手を振り返した。
この二人が一緒なら楽しい体育祭になりそうだな。
自然と笑みが漏れた。
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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2022年9月23日 3時