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「登録できるのは0時までだった筈だよ」
「0時までに戻って来られるのか?」
「君達次第です。」
「…行こうキルア。このままこうしててもどうにもならないよ。」
「そうだな。Aはどうする」
「え、登録して部屋行ってるけど。」
当たり前じゃん。と少女は続けて言った。
「師匠が居るって分かった以上絶対やりたいし、別に私念使えるし。行く意味ないでしょ?」
「…確かにそうですが。」
ウイングは何処か気まずそうな顔でゴンとキルアを盗み見る。二人は案の定複雑な顔をしている。
「あ、私0時まで起きてられるかわかんないから今日はもう寝てるね。おやすみ、また明日9時にフロントね」
そしてそそくさと受付に向かっていった少女。ウイング含めた男三人は呆けた顔をした。
「…あ…アイツ、簡単に言ってくれやがって」
「あはは!Aらしいや!」
「…では行きましょうか。時間が無い。明日Aさんが一人にならないように頑張りましょうね。」
「「押忍!!!」」
信じてる、とかじゃない。少女の中で二人が明日同じ階に居る事は『当たり前』なのだ。
*
「…そ、それではこれで受付を完了します。次回の戦闘日はどうなさいますか」
「ひひょういつ空いてるんれふか?」
「教えない♤」
「…。…じゃあまらこんろ決めに来まふ」
「しょ、承知しました。」
スタッフが言葉を詰まらせるのも無理は無い。カウンター越しには、年端もいかぬ少女の背後から肩に手を回す『休みがちの死神』の姿が。しかも少女の頬を鷲掴んでモニモニさせている。ちなみに少女は全く意に介した様子を見せない。
リング上で血にまみれながら戦っている姿より余裕で恐怖を感じた。
「痩せた?」
「…毒受けて臓器全部弱ってたんであんま飯は食えてないですね。」
「今度ディナーにでも行こうか♢」
「ディナーよりバトルがいいなぁ」
「ダァメ♡」
「キミとのバトルは最後の最後…ボクが9勝してからがイイ♤」
ヒソカは廊下に座り込み、そのまま少女を膝に抱いた。そしてそっと薄く小さな赤い唇をなぞる。
「嗚呼、なんて素敵な考えだ…♧どんなメインディッシュにも勝る、最高のデザートじゃないか♡」
「っな”、当たってる当たってる当たってる!!」
尻に当たる
「やめ、気持ち悪いんですけど!!」
「あっ…♡それスゴくイイ…っ♡」
「ヒィッ」
暗い廊下に少女の悲鳴が響いた
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かぴばら2(プロフ) - mzさん» ワー!!!コメントありがとうございます!シリアスな時はとことん暗く、その分ほのぼの回ではゆるっゆるに書かせて貰ってます!!!長い事書いてるのにまだゴン達の夏休みは来てません…!!更新がんばります! (2021年7月22日 21時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
mz(プロフ) - 1作目から途中までですが、一気に見させていただきました!シリアスな場面の緊張感や主人公達のほのぼのとしたやりとりのギャップが凄すぎて、圧巻でした…。ゆっくりと、むふふとしながら楽しませて頂きます…!! (2021年7月22日 2時) (レス) id: 77bee458f3 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら2(プロフ) - 有希さん» この作品に触発されて…!!?ヤバいっすね…ニヤニヤするぐらい嬉しいです。ぶっちゃけハンタ作品は鬼を滅する!!とか呪いと戦う!!とかより全然供給少ないので、こうして触発されて書いてくれる方が居るのがすごく嬉しいです!コメントありがとうございます! (2021年2月20日 14時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら2(プロフ) - 有希さん» 戦闘描写ってめっっっっちゃ難しいですよね!!?夢主ちゃんには超近距離でボコボコにしてボコボコにされて欲しいです…(歪んだ愛)鼻血が似合う主人公を目指してます。師弟対決私も早く見たいです() (2021年2月20日 13時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 連続コメ失礼します!戦闘描写が大好きです。戦闘シーンまで読み込んだ作品は初めて。夢主ちゃんの超近距離な戦い方が性癖に刺さって抜けません。超絶私事ですが、かぴばらさんの作品に触発されてハンタ作品を書き始めました。師弟対決をお待ちしてます(コソッ (2021年2月19日 18時) (レス) id: e15740c466 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぴばら | 作成日時:2020年12月6日 10時