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ハッピーエンド48 ページ48

クリスマス。

それは付き合っている男女にとって、幸せな恒例行事。

のはずなんだけどなぁ…。

今私は、柱の影で普段と違う服装をした彼を見ていた。

コート、タートルネック、すらっとした足。

ポケットに手を突っ込み、ツンとした顔で噴水の前で私を待っている彼。

は、鼻血もん…。

やっぱり総悟くんはなんでも似合うなぁ。

じゃなくて!!

なぜ雪降るホワイトクリスマスに待ち合わせしている彼をひっそりと観察しているのか。

それは総悟くんの周りに群がる女の子達のせいである。

なんでナンパしちゃうんですかお姉さんたちいいい!!!

私も総悟くんも仕事があったので、別の場所で集合しようと言い出したのは私である。

しかもクリスマスだから雰囲気を味わいたいがために、人が多いところをチョイスしたのも私である。

イルミネーション見に行きたいですって言ったのも私なんだけど…。

さすが美男子の総悟くん。

三人の女性に言い寄られている。

ビビって止めに行けない私は彼女失格だぁぁ。

と思いつつ、ギリギリ会話が聞こえるこの位置で聞き耳を立てていた。


「ねぇねぇお兄さん、誰と待ち合わせしてるの?」


「分かった!友達でしょ!その人達も連れてきていいからさっ!」


「よかったら一緒に来ない?お茶しよーよー」



キャピキャピじゃないですか…綺麗じゃないですか…。

というか、何故そんなにガンガン詰め寄れるんだあなた達。

というかなぜ総悟くんは無感情!?

その死んだ目は何!?

あぁあ私より可愛らしいお姉さんたちに囲まれて考え込んでるのかな。

あんな女よりこの三人と遊んでウハウハしようとか。

そんな絶対ダメだよダメダメええ!!

いや、総悟くんはそんな男の子じゃない!

って分かってるけど不安だよね、やっぱり不安だよねあんなイケメンの彼氏持っちゃうとさ!!

その時。

今まで死んだ目で一点を見つめていた総悟くんが、急に顔を上げた。

バッチリ目が合う。

…あ。やばい。

バレた。

すると、ずかずかと私の方に歩いてきて。

あ、やばいやばい。来ちゃった。

私の腕を力強く掴み、もう一度彼女たちのもとに戻る。


「見りゃ分かんだろメス○タ共が。これからデートなんでィ、早く散りやがれ」


ひきつった表情の彼女たち。

その三人を無視して、彼は歩き出してしまった。


「あ…す、素敵なクリスマスをー…?」


私はポカンと口を開けた三人に向かって、冷や汗をダラダラ流しながらそう言ったのだった。

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お茶(プロフ) - アクヤさん» 素敵なコメントありがとうございます!頑張ります泣 (2019年11月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年9月1日 1時

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