9 ページ10
チャニside
それからと言うもの、スングァニヒョンやボノニヒョンと行動を共にしているとヌナが着いてくることに気付いた。
自然とヌナと話すことも多くなって、意外とコロコロ変わるヌナの表情とか、相変わらず可愛らしいお顔だったりとか、凛とした雰囲気に心を揺さぶられることが多くて。
もっと、ヌナのことを知りたくて。
「ヌナ、カトク交換しません?」
1ヶ月でヌナのカトクをゲットすることができた。
その1ヶ月後には学校で会ったら2人で話すこともできて、
半年すれば『チャナ、おはよう』と向こうから挨拶してくれるようになった。
それから少しあとにヌナのバイト先に遊びに行ったりもして。
勇気を振り絞ってヌナを誘ったりもして。
「ヌナ、この後予定空いてます?」
『ごめん、この後は予定入ってるんだよね』
そう返し、ドキドキしているヌナの横顔を見て、僕はそっと悟った。
そうだよな、こんな綺麗で素敵なヌナが独り身な訳ないよなぁ………
「楽しんできてください」
『せっかく誘ってくれたのにごめんね。ありがとう』
そして、1年。
僕はヌナに対する明確な気持ちを持つことを辞めて、『良い後輩』ポジションに収まってしまった。
当時付き合っていた彼氏と別れたという話はスングァニヒョン伝に聞いたけれど、僕は相談さえされなかったなぁ…なんて思いつつ、ツンデレなヒョンにそっと慰められた。
更に1年と半年。
全っ然彼氏を作る気配のないヌナは、いよいよ最近『イケメンなお兄ちゃんが欲しい…』とか言い出すようになり。
年下の元彼と拗れたせいで、僕は尚更『面倒を見る後輩』ポジションとなってしまったのだ………
って、
「いやなんで?!?!?!」
自分で全力で突っ込みながらボールを蹴りあげれば、草原の奥へと吹っ飛んでしまう。
「あ、何やってんだよ!」
「さすが脚力だけはあるな!」
「その自慢の脚力で取っておいで〜」
なーんて、人の気持ちも知らずに呑気なヒョン達だ。
僕は力なく返事をして、コロコロとどこかへ転がっていくボールを追いかけた。
598人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時