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校門が見えたところで、振り返るとパフォチの先輩達の姿が見えて、げ、という顔をするチャニ。
…なるほど、それで私は走ってたんだ。
「やーーーー!待て、イ・チャン〜〜〜〜!!!俺も混ぜろ〜〜〜〜!」
「僕もAちゃんと遊びたい〜!」
なんて、ノリノリのスニョン先輩とジュン先輩。仕方なく付き合ってあげてる感満載のミョンホ先輩が、「お前らいつまで走んの!俺疲れた!」と先輩二人に文句を言っている。
チャニが「無理ですよ!!!!!」と叫んで私の手を強く握る。
でも、よくよく見ればチャニも楽しそうに笑っている。多分、本気で走っているけれど本気で捕まえる気はなさそうだ。
ようやく校門を通り過ぎた私たち。チャニが足をゆっくりと遅くしていった。
「はぁ、はぁ………ヌナごめん、急に走らせちゃって………はぁ、」
「いや、大丈夫だけど………チャナ?」
膝に手をついてなんとか息をする私の背中を優しく撫でてくれる。ゆっくりと深呼吸して、パフォチの先輩たちの方を見ると、こちらに手を振ってくれていた。
「楽しんでこいよ!!!!」
「明日事情聴取!!!!!」
そんな先輩達に複雑な表情になりながらも、チャニは「ありがとうございます…」と言って手を振り返す。
「チャニは愛されてるねえ」
「………ヒョン達からの愛情はもう少し弱まってくれると嬉しいです」
なんて口ではそう言いながらも、チャニは嬉しそうだから私も笑みが零れた。
今からどこ行こうねえ、と笑いながら聞くと、彼がこちらを見て自然と手を繋いでくる。
「走ったから喉乾きました…ソーダ飲みたい」
「私も。取り敢えずコンビニでも行こっか」
チャニが私の方を見つめながら頷いた。
普段はどうでもいいような道のりも、チャニの体温のせいでドキドキする。
チャニの手を握り返すと、彼の表情が嬉しそうな恥ずかしそうな、なんとも言えないものへと変わった。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時