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………チャニが目的地の直前で足を止める。

校舎裏へと向かう道の途中、私の手を離して、目線だけで曲がった先にいるぶーちゃんの方を指した。

『行ってらっしゃい』

そう言うように、黙って私の背中をぽすんと優しく叩く。

私は1度息を吸って、吐いてから足を進める。

角を曲がった先にはベンチに座って下を向くぶーちゃんとボノニの姿があって、多少の気まずさを覚えながらも彼の方へ向かった。

こちらに向かってきた足音が聞こえたのか、ぶーちゃんの隣にいたボノニが顔を上げる。

彼は私のことを見ると、少しだけ微笑んだ後に立ち上がる。

「スングァナ、俺先にサークル行ってる。Aも、また明日」

ボノニの一言に、こくりと頷くぶーちゃん。

「………わかった」

私もボノニに、またね、と手を振る。

変に介入せず、そっとしておいてくれるボノニの優しさにあとでお礼を言わないと、と思いながらぶーちゃんの隣に少し間をあけて腰掛けた。

しばらく沈黙が続く私たち。

やっぱりぶーちゃんとは数日間気まずいのか…と腹を括ったところで、彼が俯いたまま口を開いた。

「………………チャニから連絡きたってことは、あいつに自分の気持ち話したの」

私は少し驚きながらも、いつも通りのトーンで返事をする。

「うん。伝えたよ。」

「……………ごめん」

私の返答を聞いて、小さく謝ってきたぶーちゃん。ぶーちゃんは何も悪くないのに、どうして謝ってくれたんだろう。

少し驚いて彼の方を見ると、ぶーちゃんが顔を上げてこちらを見てくれた。

泣いた跡のある私と、目が真っ赤なぶーちゃん。小学生が喧嘩した後みたいで、お互いおかしくて、どちらともなくふふっと笑ってしまう。

「ぶーちゃんが謝る必要ないよ。私こそ、ぶーちゃんに自分の気持ち話さないで勝手に完結してて、ごめんね」

「いや、あの時は正直ムカついたけど、それって別にAの自由かって後から気がついてさ…」

ぶーちゃんが私から目を逸らして呟く。ぶーちゃんの言葉がなければ素直になれなかった私が首を横に振ると、彼がまた笑みを浮かべた。

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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時

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