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そして大学に到着すれば、チャニは「じゃあまた後で!ヌナもまたね!」と言って走って友達の元へと戻っていく。
私はまたね〜と軽く手を振った。
「朝から元気だなぁ」
ぼそりと呟いたぶーちゃんの言葉に、私たち二人ともが「どっちの話?」と顔を見合せてしまう。ぶーちゃんもよっぽど元気ですよ。
そんな話をしながら私たちはいつもの講義室に入ってリュックを机に置いた。
左隣のボノニはマイペースにぼそぼそと自作のラップを呟きながらスマホを見ている。
右隣のぶーちゃんはと言えば、自由なボノニに文句を言いつつ、ノートと教科書を出して講義の準備を始めた。
「あ、今日ペン忘れた」
ぶーちゃんのお小言を聞いてようやく教科書を引っ張り出したボノニが一言。まるで他人事かのような冷静さに笑ってしまう。
「今日小テストあるでしょ?」
「まぁでもそんな勉強してないしいいや」
「私2本持ってるから貸してあげるよ」
なんて、これも日常茶飯事。ボノニは海外ノリでお礼を言って私のペンを受け取る。
小テストの対策でわからなかった所をぶーちゃんに聞いて、ぶーちゃんもわからなかった所を私に聞いてくる。
そうやってギリギリに足掻いて先生がテストを配るまで確認する私達はさながら高校生だ。先生にバレないようにさりげなく教科書をしまって、配られた小テストを受け取る。
ーー大学、〇〇学部、△△学科 3年
ソン・A
自分の名前を小テストに記入し、問題に目を向ける。
「始め」
大学3年の秋。
私の朝は、こんな風に、日常に溶けている。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時