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上を見上げれば、淡い秋色の青空が綺麗で、いいことばかりの1日ではなかったのに気分が良かった。

ずっと私を引っ張っていたチャニが足を止める。

私もそれを見て立ち止まった。彼の手のひらが私の手のひらをそっと離す。

秋空の下にいるチャニはいつもよりも綺麗で、眩しいぐらいに格好いい。

そんな彼が私を心配そうに見つめる。

「ねえ、ヌナ、話したいことがあるって言ってたけど、」

私の右手に再びチャニの左手が触れた。

「その前に、ヌナのこと、抱きしめてもいいかな」

自信がなさそうにそう言ったチャニ。ぼそりと呟いた一言に心臓が飛び跳ねそうになった。

僅かに首を縦にふると、それを見たチャニが私の右腕を自分の方に引き寄せる。

自然に近づいたチャニの心臓はビックリするほど早く動いていて。

背中に回された腕も少し震えていることに気付いた。

「…このまま話してもいい?」

こくりとチャニが頷いたのが見えて、私はチャニに体を預けたまま、口を開く。

「私ね、さっきぶーちゃんと、」

喧嘩しちゃった、と言う前にチャニの腕の力が強くなったのを感じた。

「やっぱりダメ。言わないで」

え?

「チャナ?」

「………ごめん、なんか今、スングァニヒョンの名前が出てきたから嫌な予感がして」

チャニが子どもっぽい口調で言うからそれが可愛くて、つい笑ってしまうと「僕はそれどころじゃないのに……」なんて遠い目を見て呟いている。

「ダメ。聞いてくれないならハグしないで」

「なんだそれ、拷問じゃないですか………」

チャニは相変わらず遠い目をして絶望的なトーンで言っている。

ヌナのそういうとこ嫌いになれない僕は情けない、とか言い出すから流石に可哀想で、「もう、話は最後まで聞いてよ」と彼の方を見上げる。

チャニの顔が思ったよりも近くて恥ずかしかったけれど、彼は観念したのか、「わかりました、煮るなり焼くなり好きにしてください」と謎の腹のくくり方をしている。

「私ね、小さい頃からおじいちゃんが作ってくれるサンドイッチが好きだったんだ」

聞く側になってくれたチャニにそんなどうでもいい話をしたのに、彼は「だから今もあんなにサンドイッチが好きなんですね」と真面目に答えてくれる。

それからおじいちゃんとの大切な思い出や、亡くなった時のこと、ぶーちゃんが隣にいてくれたこと、

話す全てにチャニは耳を傾けてくれる。

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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時

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