36 ページ37
久しぶりにあんなに泣いちゃったな…いつぶりだろう。
しかもジョンハニオッパにその姿を見せて…今思うと少し恥ずかしい。
まずはぶーちゃんに謝らないと、とスマホをつけると通知が2件。1件はジョンハニオッパから先程来ていたものだった。
『がんばれよ』
ジョンハニオッパらしい、慰めてくれる一言に口角が上がる。ありがとうございました、と返信をしようとカトクを開いたところで、チャニからもカトクが来ていることに気付く。
『ヌナ、さっき何かあった?』
多分、今朝教室に行った時に送ってくれていたんだ。全然気づいてなかった……なんて返信しよう。
やるべきことが多すぎて悩んでいると、向こう側から見覚えのある集団が見える。
チャニと、チャニの学科の人達がこちらへ歩いてくるのが見えた。それまで友達と楽しそうに話していたチャニが、ふと、こちらを見る。
私の顔を見た途端、少し目を見開いて。
まるでさっきまで友達と話していたのが嘘みたいにこちらへと走ってくる。
「チャナ、」
そしてそのまま私の肩を掴んで私の顔をじっと見つめてきた彼に、私は足を止めることしかできなかった。
「ヌナ、どうかした?大丈夫?何かあったの?」
さっきまで泣いてたの?と、心底心配そうに私の顔を見つめるチャニの、頬に手を伸ばす。
自分に嫌なことがあった時よりも心配そうに言う彼の頬をそっと撫でると、彼の耳が少し赤くなって。
そんなチャニがどうしようもなく、愛おしくて。
「チャニに、聞いて欲しいことがあるんだ」
話したいことがたくさんあって、と言うと、ようやく後ろにいる友人の存在を思い出したチャニが耳を更に真っ赤にさせて、わ、わかった、と頷く。
「と、取り敢えずこっち来て」
チャニが私の手を握ってどこかへと連れていってくれる。
チャニの手のひらは私の思ってる何倍も大きくて、温かった。
598人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時