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ど、どうしよう………

スングァニのこと泣かせちゃった………

彼の泣いた姿を見たのは、私のおじいちゃんのお葬式と、卒業式の帰りぐらい。

ど、どうすれば………私、なんでチャニのこと好きだってさっさと認めなかった、……いや、そうじゃなくて!!

混乱した頭を整理しようとすればするほど、訳が分からなくなる。

「………何してんの」

そんな時、聞こえてきたのは気だるそうな、低い男性の声。

私1人に対し、ドリンクとお皿の数が多いからか怪しげな目線を向けてくる。

が、私の顔を覗き込んでぎょっとした顔に変わった。

「ジョンハニオッパ、どうしてここに…」

「…シュアとサークルに遊びに来てたとこ。ほらこれ、使って」

ハンカチを渡されて、ようやく自分が泣いてしまったことに気づいた。よく見れば周りの視線も痛々しい。

涙を拭いて取り敢えず店の外に出る。

ジョンハニオッパが自分の車に乗せてくれた。暫くして私が落ち着いてから、何があったか1つ1つ質問してくる。


チャニとのこと、ぶーちゃんを泣かせてしまったこと。

1つ残らず話した後に、オッパが私の頭を撫でる。

そうすればまた、とめどなく涙が溢れてきてしまった。

「私、ぶーちゃんがそこまで考えてくれるなんて、思ってなかったから、なんでいっつもこうなっちゃうんだろうって、」

大切に思ってくれている人の思いを大切に出来ないんだろう。

そうすれば、ゆっくりとしたリズムで私の頭を撫でていたジョンハニオッパが口を開いた。

「………ディノのこと、大切にしたかったから、好きじゃないふりしてたんだろ。そんで、お前がそんだけ泣くってことは、スングァニのこともすっごく大切にしてるんだよ」

今まで聞いたことが無いほど優しくて、温かい言葉に、私は何度も頷いた。

「お前の考えてること、全部、ディノにも、スングァニにも伝えてあげな。Aが不器用なことなんて、皆知ってるだろ?」

最後には、いつものいたずらっ子のようなオッパがそう伝えてくれる。私がふふっ、と笑えば嬉しそうに車の扉を開けてくれた。

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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時

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