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チャニside
ヌナが酔っ払って寝てしまったと聞いた時、正直、ヌナと2人で飲んでいるヒョンのことが羨ましかった。
本当は、ヒョンがただヌナのアパートの場所を聞いてきただけなのに、居てもたってもいられずに言ってしまったのだ。
「ちょうど近くで飲んでるから、僕が送ります」
たまたま近くで飲んでいたのは本当のことで、友人に止められたりもしたけれど、ヌナの隣はどうしても自分であって欲しくて抜け出してしまった。
ヌナが自然と部屋に入れてくれたことが嬉しくて、…その警戒心の無さには怒りそうになったけど。
でも、ヌナから色んな話をしてくれるのが嬉しくて、帰るタイミングを見失って気付けば朝になっていた。
Aヌナの寝顔まで見れて、それだけで幸せで。
一昨日のサークルで「災難だったな、チャニよ」とスングァニヒョンに慰めかけられて、「は?」と答えてしまった。
最近気づいたことがある。ヌナは、彼女の腕を引っ張らないと振り向いてくれない。
でも、引っ張ったら振り向いてくれるんだ。
「ヌナ、お疲れ様」
深夜23時46分、今日も僕はヌナの腕を引く。
「チャナ。今日も来てくれてありがとう」
「今日は元々スングァニヒョンの家に泊まる予定だったから大丈……ぶ、です」
………前言撤回。たまに、こちらを振り向いてくれない時もある。彼女の視線の先には、見知らぬ男。
僕がその人を見ると、軽く会釈してきた。そして笑顔でヌナに『ヌナ、おやすみなさい!』と行って帰っていく。
は?
「ソジュナ、気をつけて帰るんだよ〜」
あの人、今、ヌナのこと…
「チャナ?」
僕が呆然としていると、心配そうに顔を覗き込んできたヌナ。その顔がまた可愛らしかったが、今はそれどころじゃなくて。
「な、なんでもないです…」
そう誤魔化す他なかった。ヌナはそっか、と言って僕より先に歩き始める。
ちょくちょく、感じてはいたけれど。
僕の恋は、…あまりにも、前途多難すぎる。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時