恐竜くんとヌナ

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次の日、朝5時に起きたチャニが慌てて始発で帰っていった。私も化粧を落としていなかったので急いでシャワーを浴びて、髪の毛を乾かして朝ごはんを作った。

「……眠たい」

そりゃそうだ。酔っ払って寝落ちした後に夜通しお喋りして。チャニと何を話したのかほとんど覚えていない。

多分、チャニも同じだろうな。

それでもなぜだか胸の中は幸せでいっぱいで、支度する元気はある。
深夜に送られてきていたオッパからのカトクにも気付いていなくて慌てて返信すると、すぐに既読がついて文句を言われた。

そして、チャニからもカトクが来ていたことに気づく。

『ヌナ、昨日は結局泊まっちゃってごめんね…でも色んなお話出来て楽しかった^^別に喧嘩してないけど、仲直りできたね』

ず、ずるい………

何故かそんな感情が浮かんでしまう。仲直り、か。チャニはそんな風に考えてくれたんだなぁ…

ついついスマホをぎゅっと抱きしめてしまう。いけないいけない、これじゃまるでチャニが好きみたい。

いや、好きみたいって。

……でも、よくよく考えたら付き合ってもない、ただの後輩を、ド深夜に一人暮らしの部屋に招いた訳で…

チャニは、なんでもない様に振舞ってくれたけど。

本当は、どうにでも出来たわけで。

お喋りに付き合ってくれたのも、彼なりの考えがあったんじゃないかと、勘ぐってしまう。

「私、何してるんだ………」

そんな感情を読み取ったかのように、オッパから返信が来る。

『もう少し危機感持ちな』

で、ですよね………

オッパの言葉に、昨日の夜を少し反省したけれど、

やっぱりチャニにちょっぴりときめいてしまった、

朝の7時32分。

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