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酔いが回ってきたのか、思考がふわふわと飛び回っていく。
「おっぱ、最近ちゃにが毎朝電話してくれるんです……」
ついつい、頭に浮かぶ言葉をそのまま口にしてしまう。
でも、目の前のオッパは何か考え事をしていて上の空。
「それで、バイト先にまでむかえにきてくれて、彼氏より、彼氏みたい………」
そう言うと、オッパがふふっと微笑んだ。前会った時より伸びた前髪をかきあげてこちらを見つめる。
「じゃあ、彼氏にしてあげれば?」
「私には、幸せにできないよ……」
はぁ、と深いため息が聞こえてくるが正直頭が回ってないので、なんでオッパがため息をついているのかがわからない。
「お前は幸せを貰えばいいだけだよ」
そんな、夢みたいに優しい言葉が、優しい口調で聞こえてくる。
「お前はもう、十分与えてるだろ」
「オッパ、かっこいい…」
まだふわふわした心地のままでそう答える。目の前のオッパはやっぱり悔しいほどにかっこよくて。儚くて、綺麗。
「眠い?帰るか?」
ん、と頷きながら瞼が重たくなる。おいここで寝るなよ、なんて向こうの方から聞こえた気がしたけれどそんなことも気にならないくらい眠たくて。
あ、でもここ居酒屋だから寝ちゃダメだ、って思いながらも重たい瞼には勝てなかった。
「ちゃな……」
「うわ、ほんとに寝やがった……」
視界が真っ暗になる。
それなのに、どうしようもなく、チャニに会いたくなった。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時