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それから1週間、特に特別なことは起きなくて。平和に金曜日を迎え、土曜日のバイトはいつも以上に忙しくてクタクタ。
日曜日はぐっすり寝るぞ…と決めてベッドに沈みこんだ。
ブー、ブー、とスマホのバイブレーションに眉を顰める。スマホの画面を見ればもう午前11時だ。誰からの電話かろくに確認せず、どうせチャニからだろうと電話に出る。
「チャナ、今日は日曜日だから寝かせて………」
『……………誰がディノだって?』
いつもよりワントーン低い声。あれ、この声知って、
………知ってる。
「ジョンハンせんぱ、あ、あは、嫌だなぁ…」
スングァニのサークルのOBであるユン・ジョンハン。そのエンジェルフェイスとは程遠い、心に悪魔を住まわせている男、ユン・ジョンハン。
そして、バイト先の元先輩でもある、ユン・ジョンハン。
慌てて起き上がり声のトーンを1つ上げると、『何、Aは毎朝ディノのモーニングコール貰ってるの?』と聞いてきた。
「あ、いや、そういう訳じゃ、」
………いや、そういう訳なんだけども。
『何だよ、俺らの仲だろ〜教えろよ〜』
いや、そんな仲だから教えられないんですよ。オッパが知ったらそれはそれは面倒なことに……
オッパに可愛らしい声を出された所で話す訳には行かず。適当に愛想笑いで誤魔化すしか無かった。
『A、どうせ今日暇だろ?俺は知ってるよ、お前が暇だってこと』
「い、いやぁ今日は課題が……」
『えーい。Aのゼミは卒論進捗だけだろ〜前5割は終わったって言ってたよな〜』
それらしい理由をとってつけてもダメだ。この方には叶わない。そんなことは2年前から知ってるだろソン・Aよ。
「わかりましたよ。私今日はとても暇ですよ、行きますよ、行きますとも」
『はは、2年で成長したな、後輩よ』
「………先輩のおかげです」
17時に最寄りな〜と言われて電話を切られる。相変わらずマイペースで困った先輩だ。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時