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隣に座り同じく消沈した様子で茶を啜る、親友の腕に目線が行く。
薄汚れた赤いミサンガが、黒い服の袖から見え隠れした。
学生時代の時、Aから『御守り』だとくれたものだった。
呪力を組み込んであり、悪い気は感じなかったので同期達は皆素直に受けとったのだ。
防御に特化した術式を持つ彼女が作った御守り。
五条悟は伏黒甚爾に不意をつかれそうになった瞬間、ミサンガが千切れ結界が展開し護られた。
結局殺されかけはしたものの、不意をつくことに失敗したあの男の顔は今でも忘れられない。
そして、夏油傑はミサンガを付けた日から呪霊の味を感じにくくなった。
これには驚いたし、誰にも言っていなかった事をどうして知っているのか、と疑問にも思った。
だが、繰り返してきた事を知った今なら、理解出来る。
夏油傑が狂うことが無かったのは彼女のおかげだ。
2007年、蛆のように湧き出た呪霊を払い続けても正気でいられたのは、ミサンガの存在があったから。
だから、今でも夏油の腕にはミサンガが付いている。
千切れて黒く変色してしまった紐の切れ端のようなそれを、五条悟は大切に持ち歩いている。
「あー……明日、何渡そうかな」
「あまり高価なものは彼女が困ってしまうからね」
「初日にブランド物渡した奴が何か言ってら」
今日がダメでも、明日なら。
明日、だめでも。次の日なら。
自分達が粉々に壊してしまったモノが治るように祈りながら、ふたりはAの元へ通う。
許されなくていい、むしろ、許さないでほしい。
ただ、ほんの少しだけでも話を聞いてくれるだけで十分。
Aが抱え込んできた感情の全てを、五条と夏油は受け止めるつもりでいる。
それがたとえ、憎悪だとしても。
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妙(プロフ) - 早く続きが楽しみです!泣いちゃいました更新楽しみに待ってます。 (3月29日 23時) (
レス) @page33 id: 53e14be78c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最高です！！泣きました (3月28日 5時) (レス) id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (3月26日 21時) (レス) @page24 id: 4ea54ee5be (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - 面白いです！２４時間が待ち切れない…！明日も楽しみにしております。 (3月23日 21時) (レス) id: f9511cc749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっしー | 作成日時：2024年3月21日 18時
