女版。26 ページ27
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椅子に座って一服しながら他愛もない話をしていると、いつのまにか話題は歌い手活動について、になっていた。
「Aちゃんは、今度いつ新作あげるの??」
先ほど入れたココアを冷ますように、コップの中にスプーンを入れてくるくる回しながら、まふくんは口を開いた。
「んー、そうだねぇ、新曲もほぼ仕上がってるし、今月はそれを一本あげたら終わりかな?」
今月は結構ハードスケジュールだった。
だから前から温めておいた曲だけになるだろうなぁ、なんて思っていたのだ。
「えっ、Aちゃんが作ったやつ?!」
目の前のまふくんは、心なしか嬉しそうにしている。
「うん!最近あげれてなかったから、今月はしないとそろそろやばい。」
「うわー!楽しみだなぁ。」
そういえば、こんなに普通に話してるけど、まふくんは私のファン、なんだっけ?
なんだか気恥ずかしい。
まふくんはココアを口にして、幸せそうな笑顔を浮かべた。
…あっ、そうだ。
「もし良ければなんだけど、同時投稿しない?ボカロと、まふくんの歌ってみたで!」
「えっ、いいの?!」
「むしろこちらからお願いしたいくらいだよ〜。どう?」
あのまふくんと同時投稿って、やばいよね。
でもお近づきの印に、というのと、私の曲を1番初めに歌って欲しいと思ったからお願いした。
こちらから頼むべき案件なのに、いいの?なんて逆に聞いてくれているとは、なんだか感激だ。
「やる!!僕、Aちゃんが作る曲大好き!!」
自分の曲を楽しみにしてくれている人がいるっていうのは、とっても嬉しい。
それが同業者の方となると、尚。
「ふふっ、嬉しい。ありがとう!
あ、ちなみに、今回のは恋愛ソングだよ。」
「ん?Aちゃんにしては珍しくない?」
頭にはてなを浮かべるまふくん。
おぉ、よく知っていらっしゃる。
実は私、あまり恋愛系の曲を作ったことがない。
そんな甘酸っぱい経験があるわけでもないし。
でも、なんか良いなぁって思って。
今回のは動画で公表するつもりはなかったけど、それがなかなかにできが良かったから投稿することにしたのだ。
キーもまふくんに合っていると思うし、問題ないだろう。
「後で音源送るね!」
「うん!ありがとう!僕も頑張る!」
それから少しまた違う話をして、すぐにお暇した。
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藍色の風 - コメント欄失礼します!女版。10(ページ11)のところ、誤字ってますよ!妄想感傷代償ではなく、妄想感傷代償連盟ですよ! (2019年1月11日 23時) (レス) id: 46fd2a813a (このIDを非表示/違反報告)
轟厨 - 誤字ってますよ! (2018年7月30日 2時) (レス) id: 6e2e45da36 (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - いちご飴さん» 初めまして!コメントありがとうございます!そうなんですか!歌い手さん、憧れますよね〜!ありがとうございます、更新頑張ります! (2017年12月17日 2時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - ふおおお!!めっちゃ面白いです!!私歌い手さん(特にまふまふさん)が大好きで…。私歌い手をしようと考えてて、この小説読んでたらニヤけが止まらなくて…!!更新頑張ってくださいね! (2017年12月17日 0時) (レス) id: e995f3fc57 (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - 現実逃避者=RENさん» はじめまして! めっちゃ褒め倒しじゃないですか…嬉しいです照れますw 更新速度結構気にしてたので、そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 15時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:をんぬ | 作成日時:2017年12月9日 16時