中原家の反抗期【中原中也】一学期！

夕食 ページ5

私の家の食事は当番制




朝とお弁当がお父さん
夜が私


…何だけど






今の時刻は20:30



もうすっかり遅い時間だ。
別に夜遊びをしていたわけじゃない。




部活に行っていたんだ。



私はバスケ部で主将をしている。


今日は明日に控えた大会の準備をしていた。





「すっかり遅くなっちゃった…」






今から作るのやだなぁ。
疲れた。




そんなことを思いながらドアノブをひねると…





中から美味しそうな匂いがした。





「え？」





私は一瞬泥棒かと思ったけど、よく考えたら態々人の家に来て
夕食を作ってくれる優しい泥棒なんているはずがない。





私はリビングに続くドアを少しだけ開けた。





私と同じ癖っ毛。
エプロン姿が地味に似合う男。





「お父さん？！」









「おう、お帰り。」









「只今…何でいるの？」









「任務が早く終わったんだよ。居ちゃ悪かったか？」









「いや…」





お父さんが作っていたのはハンバーグだった。






「ハンバーグ…」









「手前昔好きだったろ？




明日は大会だし、気合い入れていかねぇとな！」





明日大会って知ってたんだ。






「…ありがと。」









「ん？なんか言ったか？」









「別に！それよりお腹すいたー。」









「もうちょっとで出来るから待っとけ。」

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