中原家の反抗期【中原中也】一学期！

水着 ページ11

真逆友達にドタキャンされるとは。


今日は新しい水着を買いに行こうって話ししてたのに…


もう今年も半分まできた。
プール開園までまと二週間

私達受験生は、早めに夏を楽しんでおこう、という事で水着を選びにきた。




帰る？…否、返っても暇だしなぁ。





「んー…」



すると肩を叩かれた。





「かーのじょ！今一人？」



ヨコハマの真ん中はこれだから…





「…見た通りだけど。」








「てことは暇だよね？俺と遊ばない？金は持ってるからさー。」




その時私はピクッと動いた。





「金持ってるだ。へー…」








「お！乗り気？」








「じゃあ私連れてってほしいところがあるんだー。」









「何処何処？」









「路地裏♡」









「…へ？」




____________



一万円が一枚…二枚…





「たった二万じゃん。」




全然持ってないし…やって損した。




その時後ろでシャッター音がした。






「やぁAちゃん？」




この声は…



恐る恐る後ろを向いた。



「げ！！」







「人の顔を見てげ、はないよ。」



太宰治。


私はこの人が嫌いだ。




「…どっから湧いたのかなぁ。この蛆虫。」








「可哀想な蛞蝓の子供。人と虫の区別もつかないなんて。」









「人の親を蛞蝓扱いするあんたも中々よ。」







「君が先に私を蛆虫扱いしたんじゃないか。」







「ぐっ…」








「ほら詰まった。駄目だよ、軽口は何があっても三秒以内に返さないと。」






こう言うところが大嫌いなんだ。





「で？何でこんなことしてるの？また中也に怒られるよ？」

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