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侑李side
___けほ、こほ、
自分の咳で目を覚ますと、ゆっくりと息を吐き出してみるが胸に突っ掛かったような感覚が抜けない。
毎晩起こしている喘息の発作は数を重ねるごとに癖になって行く。
息苦しさにシーツをぎゅっと握りしめながら、侑李はそっとナースコールに手を伸ばした。
何も言わずとも「今行くな、もうちょいがんばれ侑李」と天井のスピーカーから声がする。
「げほっ、ごほっ！……っ、ふ」
咳をするたびズキンズキンと胃が痛む。
薮ちゃんが言うには胃に穴が開きかけてるとのことだった。
病気と闘い続けて疲れちゃったんだね、
そんな言葉をかけられたのを今でもはっきり覚えている。
____疲れた。
確かに言われてみればそうだ。
いつまでこの生活が続くのかと思うと気が遠くなる。
同時に自分の命が尽きることが怖くて発作に怯えてしまうのだ。
強い痛みを伴う発作はいつだって死に至らしめるほどの強い不安感を与えていた。
「ゆーりー、すぐ良くなるからね。ちょっとだけ頑張ろうか。」
バタバタと看護師が駆け寄る中、蹲った体はそのままに必死に呼吸を続けた。
苦しい、そう思うほど呼吸は乱れ胸までもが高鳴るように根を上げる。
_____この体は壊れ物なんだ。
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新道踏切(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました！またの更新待っています(*^^*) (2020年12月4日 16時) (
レス) id: 7158c48a17 (このIDを非表示/違反報告)
ちる - すごくいい話ですね！期待してます！ (2020年3月8日 0時) (レス) id: 86380dcbb6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - ちねんさんのお話を検索してこちらの小説を見つけました。続きを楽しみにしています！ (2020年3月2日 16時) (レス) id: cf2ae7ce49 (このIDを非表示/違反報告)
はなん(プロフ) - 面白いお話ありがとうございます 続きを楽しみにしています！ (2020年2月26日 19時) (レス) id: 039a9f3787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱむこ | 作成日時：2020年2月20日 21時
