31日目 ページ33
｢ですから、この商品は完売しておりまして…｣
｢えぇ〜これ飲みに来たんだよねぇ俺ら。すっごく楽しみにしてたのに残念だなァ｣
｢つーかお前、噂の1年だろ？こーんな可愛いドレスなんて着ちゃってさぁ｣
｢なに？誘ってるわけ？｣
｢…｣
どんな名門校にもクズはいる。Aの前で横暴な態度をとっているのは5人の生徒達。彼らの言う商品は、ただのレギュラーメニューで、メニューにもしっかり"完売御礼"のシールを貼っておいたものだ。飲みたかったなんて嘘だ。Aがオーダーを取りに来た事で、わざと言って反応を楽しんでいるのだろう。
ジェイドはキッチン、アズールはVIPルーム。フロイドは他のテーブルのオーダーをとっている。他の生徒も皆、目まぐるしく回る店内に大忙しだ。ここはひたすらに謝るしか無い。
仕方なくAが再び頭を下げたその時、ダンッとテーブルが大きく音を立てた。びっくりして顔を上げると、そこには191センチの大男が、ひどく不機嫌そうな顔で客たちを睨んでいた。
｢オレのクラゲちゃんに、何か不手際がありましたでしょうかァ？｣
｢ﾋｯ…お前はフロイド・リーチ…！｣
｢クラゲちゃんの代わりにオレがオーダーお取りしますねぇ。ご注文は？…おら、早く言えよ｣
｢ｫ…ｵﾚ…｣
｢あぁ？声がちっさくてぜんっぜん聞こえねーよ。あー、もしかしてぇ、迷ってんの？ならオレのオススメ教えてやるよ。オレのオススメは〜、コレ。…で、どーすんの？早くしろよ｣
｢は、じゃ、コレでｯ｣
｢スペシャルセット5つ入りましたァ｣
フロイドはAの手を引いて、SPセット×5と殴り書いた紙をキッチンに持っていく。そして、カウンター裏にAを追いやると、彼女の肩を強く押して床に座らせた。そしてAの目線に合わせるように自分も屈んだ。
｢クラゲちゃん、次ああいう奴らがいたら、すぐにオレに言ってねぇ。オレがギューって絞めてあげるから｣
｢う、ん｣
｢あとさぁ、クラゲちゃん今そんなかっこしてんだから、キッチンにいなよ｣
｢え、でも、これホールにいなきゃ着てる意味ない…｣
｢…あ？何？オレの言うこと聞けねぇの？｣
｢う、分かった、｣
｢ん｣
鋭い表情からは一変、ニコッと笑うとフロイドはAの頭をポンっと撫で、ホールへと出ていった。
Aはフロイドの言いつけ通り、ジェイドとホールを変わってもらい、カウンターでドリンクを作ることにした。
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あいむ(プロフ) - ラムさん» コメントありがとうございます〜！！ご期待に応えられるように頑張りますm(_ _)m (2020年5月16日 23時) (
レス) id: a7e56997c8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年5月13日 21時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 面白い (2020年5月13日 16時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
あいむ(プロフ) - なづななさん» コメントありがとうございます！！にやけられるものになっていて安心しました(？)ラギーとトレイ先輩いいですよね。。ラギーは可愛いし、トレイ先輩はあの優しげな感じなのにしっかりヴィランって所が最高です...。ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年4月28日 17時) (レス) id: a7e56997c8 (このIDを非表示/違反報告)
なづなな - とっても面白いです！フロイドが大好きなので、にやけながら読ませて頂いてます。あとはラギー君とトレイ先輩も好きです！体調などに気を付けてこれからも頑張って下さい！応援していますっ！ (2020年4月26日 0時) (レス) id: c89830493e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいむ | 作成日時：2020年3月23日 0時
