先輩！だいすk「うるさいんだけど」そんなところも好きです！【そらる】

耐性ないからやめて... ページ33

そらるさいど

Aと会うのは久しぶりだ
だって、A、LINEもなんにもしてこないしマンションで会いもしないし


俺とAは普通に仲はいい
けど、まふまふみたいに他愛もない話をする、みたいな関係でもない

だから、こうやってきちんと話すのは久しぶりというわけ

そんなことを考えていると、
『せーんぱい！おはようございます』
とAはいつもと違う髪型を揺らして、腰を曲げた

ふわっと香水か何かの匂いがした
いい匂い
Aにぴったり

って、変態みたいじゃん、俺
やめとけやめとけ

「Aちゃん！おはよう〜」
『まふ先輩、おはようですっ』
Aとまふが同時ぐらいのタイミングでビシッと敬礼をする
打ち合わせしてたのか？こいつら？

んなわけないか

「Aちゃんおはよー！」
「おはようさん」
『おはよーございますです！』

Aはくるっと体を回転させ
花が咲くような笑顔で

『そらる先輩！おはようございますっ！今日もかっこいいですね〜！！』

「はいはい、おはよ、電車そろそろ来るし行くよ」

『そうですね〜、行きましょうか！』
と、Aは言い、ずんずんと前へ進む




よかった、俺の表情には気づいていないようだ





「...あっぶねー、長いこと言われてないから耐性ないわ...」

少し熱くなった顔を、手で軽く扇ぐ


たった数週間空いただけでこうなるとは...

夏休み会わないままだったらどうなってたことか


遊園地計画を立てたまふまふ達には感謝しないとな


そして、何故か後ろからいやな雰囲気を感じたので、後ろをむく


「そらるさ〜ん、朝っぱらからお熱いですね〜」
「そらっぴーやるな〜」
「さすがやな！そらるさん」

と、残りの3人がニヤニヤして俺を見てきた



感謝なんて気持ちは薄れた

「お前らなあ、」

『電車、こっち方面ですよね？って先輩？どうかしたんですか？』

「へ？あっ、うん。そっちであってる」

『先輩、なんか、顔赤くないですか？』
「い、いや、ちょっと暑くて」

『確かに〜、今日気温高いですもんね。

っと！そういう先輩に！Aさんが！この小型扇風機を貸して差し上げましょう！！』




ん？



『あれ、いらなかったですか？』
「いや、いる」
『では、どうぞ』

と微笑みながら、その小型扇風機を渡してくる



「これは予想外の返しでしたね...そらるさん...」


「本当に、あいつが鈍感でよかったよ」


かっこいいって言われて顔赤くなってるの気づかれてたらどうなってたことか

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