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通話を切った私は、机の引き出しから1枚の書類を出し、兄さんのメールを待つ。
数分もしないうちに、一人の男性の名前が送られてきたので、それをカルテに写す。
「んー、同性同名は全員引っかかるんだよね…」
3、4人ほどの情報が書き出され、まぁいいかと思い、そのままスキャンして、1個上の兄のメールアドレス宛のメールにファイルを添付する。
その数秒後、また電話が鳴った。
『はいはい』
『情報届いたってさ！振込みも明日までにするって言ってたぜ』
『そう、了解』
そのまま通話を切ろうとすると、兄さんは、ところで…と会話を続けた。
『お前、ゾルディックんとこの婚約どうなったんだよ』
その言葉に、私は一瞬動きを止めた。
『さぁ、破談になったんじゃない？私は家を出たし、モートンの娘じゃない私なんてあのゾルディック家はいらないでしょ』
『んーまぁ？けどお前うまくやってたじゃん』
『キキョウさんとシルバさんとはね、長男とは一度しか会ってない』
正確には2回だが…
私がそう言うと、兄さんは、んーと考え始めた。
『俺がイルミに聞いてあげようか？』
『は？』
久々に聞いた名前にトキメキなんてものはなく、私はそう聞き返した。
『実は友達なんだよね〜』
自慢げに話す兄さんに対して、嘘つけ、そう思った。
『それ、何てギャグ？』
『え？！ちょ、ひどくない？！』
だって、イルミは、モートンと言う名前に対して、聞き覚えがある、その程度の反応だった。
『とりあえず、私も暇じゃないから切るよ』
この話を続けたくなくて、一方的に通話を切った。
はぁ、と一息つくとまたもや、電話が鳴ったので、着信相手を見ずに応答ボタンを押して耳に当てがう。
『兄さん暇なら妹にちょっかい出さずに仕事の1つや2つこなしたらどうです？』
呆れ気味に言うと電話からは想像していなかった声が返答した。
『その要望に応えてあげたいけど、生憎、ボクは君のお兄さんじゃないんだよねぇ〜、A』
げって思いながらも恐る恐る携帯に表示されてる名前を確認する… 【ピエロ】
『ヒソカ…』
『やぁ』
トランプをヒラヒラさせながらそう言うヒソカが目に見える。
この人と会ったのは2年前。
家を出て直ぐ、行く当てもなかった私が天空闘技場にいた時に、仕事の依頼をされた。
何て普通の出会いでは無く。
急に襲いかかってきたのだ。
いいオーラをしてるね、なんて言う彼のあの顔は今でも覚えてる。
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる？感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ！！続きがとても気になります。更新頑張ってください！！ (2020年3月20日 21時) (
レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする！！！ (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです！ (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花ノ絵 | 作成日時：2019年11月28日 23時
