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ゴンくん達と別れて私は、使用人に案内されるままゾルディック家の廊下を歩いてた。

「イルミは部屋で待ってるの?」

「ええ、そう仰っていました」

イルミが私と話し…ね…
今日は死ぬかも知れない、なんて縁起でもない事が頭をよぎる。

やがて、使用人はある部屋の前で足を止める。

「こちらになります」

そう言われドアの前に立つ。
中から人の気配がない…?
覗いて居なかったら、帰ろう。
そう思うも、手が中々ドアを開けてくれない。

「…やっぱり帰るってあり?」

使用人に顔を向けて問うと少し困った表情をされたので溜息をつく。

コンコン

「…Aです」

2回ノックをして名乗るも返事がない。

「…入りますよ」

そうもう1度声を掛けてドアを開ける。
シンプルで殺風景な部屋、イルミらしいのかも… だけど本人はどこにも見当たらない。

「…人呼んでおいて、自分はいないって…」

小声で呟いて溜息をつき、そのままドアを後ろ手にしめて一歩部屋に入ると、急に目の前に長い黒髪が上から降ってきた。

「やぁ」

少し目線を上げると、天井からぶら下がってるイルミがいた。

仕事上、驚くことはあまりないが、正直今回は心臓が止まるかと思った、久々に全身の血の気が引くのを感じた。

「絶をしてまですること?」

「びっくりしなかった?」

「ところでぶら下がってなにを?」

「んー、これはダメか」

何一つ噛み合ってない会話を交わし、イルミは天井から降りた。

「イルミもヒソカみたいな事するのね」

「一緒にしないでくれる?これはすだれごっこだよ」

…ん?

「は?」

今、イルミからすだれごっこって言葉が出た?え、ゾルディック家の伝統的な遊びかなにか?

「昔はこうやって良く一緒に遊んでたからもう一度やれば思い出すと思って。」

昔?いつだよ
よく遊んでた?一緒に?誰と誰が

「どこの世界線の話?」

「は?バカなの?」

何言ってるんだこいつはと言わんばかりの声色。

ただ、イルミは冗談言う性格ではないのは確か…イルミは私の知らない記憶を知ってる…?
その結論が1番しっくりくる。

「ね、本当に記憶ないの?」

私の目をまっすぐ見るイルミに即答できない…

「…さぁね、けど、その記憶が無い事で困った事はないよ」

そうきっぱり言うと、物凄い音が耳に響いた。その正体は、イルミの壁ドンだった。

こんなにもときめかない壁ドンがあるのだろうか?

「俺が困る」

私を真っ直ぐ見つめて彼はそう言った。

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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時

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