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お金にならない殺しをして、真っ直ぐククルーマウンテンに戻ろうとしたが、一度家に寄ってシャワー浴びてメールを確認し、ベッドに寝転ぶ。

「もう行かなくていいかな」

なんて呟くが、行く前に戻るって言っちゃったし、キルアくんがどうなるのか少なからず興味はある…
そう思い、ため息をつき、出かける準備を始めると機械音が響いた。

携帯の画面には、見慣れた文字…

『はい、なに?』

『お、昨日ぶりだな〜 まだ怒ってる?』

兄さんの声に、昨日何があったっけ、と思ったがすぐに思い出した。

『許さない』

『ごめんて、な?』

その言葉にピンと来た。

『じゃあ、私の質問に答えたら許す。』

『ん?なんだ?』

『…私の能力、精神病棟管理人(マインドハウスマスター)、習得してから、私、1度も使ってないよね…?』

私がそう聞くと、沈黙が流れる。
そう、この能力は私と兄さん、二人の秘密。
他のモートン家の人が知れば私は必ず送還され、この能力はきっと悪用されてしまうから。
それ程この能力は危険、故に誓約を結んであるのだ。

『少なくとも… 俺との仕事では使ってないな』

静かな声でそういう兄さん。

『だよね…』

『けど、お前単独の任務の時の事は俺は知らないぞ』

『うん… それはわかってる』

問題はそこである。
もし、使ったのだとしたら点と点が繋がる。

『なんか違和感でもあるのか?』

『いいや、なんでも、じゃあ用事あるから切るよ』

そう言って一方的に電話を切った。

違和感がないわけない。
イルミは何かを思い出したんだ、私が知らない何かを…

「はぁ… 憂鬱…」

そう呟いて荷物を持ち我が家をあとにして、ククルーマウンテンに向かった。
あわよくば、キルア奪還が既に成功していますようになんて思いながら…

勿論その期待は裏切られたのだが…

「へぇー、門開いたんだ」

私がそこに辿り着くと3人がかりで門を開けていた。

「あ!Aさん!」

開けた勢いで門の向こうに転がってたゴンくんに言葉をかけられる。

「じゃ、開いたなら行くよ、私が案内するよ、覚えてる範囲で」

ゼブロさんたちにお礼を告げてから山道を歩く。
はやく終わらせて帰りたいのは、イルミに会ってしまわないため。
これ以上関わったら、ダメな気がしたから。

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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時

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