30ページ イルミ ページ32
記憶を取り戻してから、イライラとよくわからない感情で落ち着かず、仕事を何件かしてから帰宅することにした。
ターゲットも関係者も目撃者も殺す。
それはルール。
「あ、ああの、い、命だけは…!」
目の前のこのメイドも見てしまったからには殺す。可哀想に。
思ってもないことだけど。
「わ、私には子供がっ」
そう言い終わったと同時に針を急所に刺すと重い音と同時に女の身体は地面に叩きつけられた。
任務完了の連絡を入れ、そこに横たわる哀れなメイドの骸を横目で見る。
そういえば、Aの髪もこの女みたいに黒くて、目も似た色だった。
「イルミ」
そう思った瞬間、その死体がAに見え、さらに幻聴のように俺の名前を呼ぶ彼女の声が聞こえ、ハッと目を見開く。
「うーん、これは困ったな」
自分の中での何かの変化が確かにあることはわかった。
だけど、その変化が一体なんなのか俺には分からず、なら意味もなく女の亡骸に腹いせに針を刺し邸を出る。
出て数分、本当に一瞬だったがAの気配がして逃がさまいと針を投げる。
様子を見るか、ここで殺して俺の悩みを消すか。
そう考えてると彼女は、最後に会ったのは13年前だと言った。
「は?」
俺はそう言っても気にも止めないように、仕事があるからと彼女は去って行った。
怒り。
その感情が相応しいだろう。
さっきまでの良くわからないモヤを書き消すようにそれが俺を覆った。
すかさず俺は携帯を取り電話を掛け耳に当てる。
「もしもし、親父?うん、さっき終わったよ、それよりさ、帰るまで何件か仕事こなしたいんだけど。うん、じゃあよろしく」
そう言って飛行船に乗り込んだ。
外を眺めて数分、電話がなった。
「もしもし」
「やぁ、ボクだけど、もしかしてなんかあった?声、怒ってるけど」
なんでも見透かしたように喋るヒソカの声。めんどくさい。
「別に怒ってないけど、ちょっと邪魔な
「あー、それがね……」
本当、だから感情なんて邪魔なだけ。
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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時