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その後、執事室に電話を入れるも門前払い、それに怒ったゴンくんが門を登ろうとしたりと大変だったみたいで、最後はゼブロさんに促され門に入りミケに会う事に。

私の事なんてもちろん覚えてない、私は他人だもの。

そんなミケを見た3人もびっくりで、ゴンくんもはっきりと『怖い』と口にした。

「で、君たちは何時までいるんだい」

ゼブロさんの問いにゴンくんは、キルアに会うまで、と言った。
その威勢の良さにゼブロさんは付いてくるように言う。

「あの、私ちょっと仕事があるから、一旦抜けるね。」

長くなりそう、そう思った私はまず、ライセンスを取ったので、保留にしてたその仕事をこなしに行くことにした。

「あの3人、門開けれるようになるのかな」

そんな事を思いながらククルーマウンテンに背を向けた。

携帯でメールを確認しながら目的の場所に向かう。
その最中にまた懐かしい感覚に襲われる。
行かない方が絶対いい筈なのに、以前も「次は殺す」と言われたのに、近づいてしまう。
遠い場所からその現場の様子を伺う。

「…この感覚絶対イルミだよね」

一人言を言う。勿論気付かれないように絶もする。
少し遠目に黒髪が揺れるのが見え、少し距離を置くが、その絵になる光景に一瞬集中が切れてしまい、直後頬に針がかすった。

「また君?」

またとは2年前のことだろうか。

「…次は殺すって言ってたもんね」

「うん、でも気が変わった。色々思い出したからね」

「あ、13年前会った時のこと思い出したんだ、あれ以来会ってないから忘れてもおかしくないけど」

「は?」

私の言葉にイルミは怒気のこもった声で一言そう返した。
何か間違えたこと言ったっけ。

「取り敢えず、あの婚約の話はおそらく破談だから… あ、私仕事に向かってるんだった、じゃ」

一刻も早く離れたい。
そう思ったのは、やはり私が少なからず彼を本当に結婚相手と思ってた時期があるからだろう。それが今ではとてつもなく恥ずかしいことに思えた。

「バカだよね、白馬の王子様なんて居ないのに」

そう言って、何十年ぶりかに真顔から浮かんだ表情は自分をあざ笑う、笑みだった。

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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時

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