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試験が終わり、依頼主に報告しなければと自宅へ帰ろうと考えていたところに、ゴンくん、クラピカ、レオリオが何かを話していた。

一応、顔見知りなので、挨拶だけをしようと近づく、どうせもう会わないのだから。

近づくと会話の内容が聞こえてきた。

「ククルーマウンテンってどこにあるんだ」

その言葉にぴたりと足を止める。
この人達はゾルディックに行く気なんだそう思った。
キルアくんを連れ出すとか考えてるんだろうけど…常人が行ける場所ではない。

それでも、今連れ出せば、キルアくんは私同じ思いをせずに済む。
そう思うと自然と口が開いた。

「パドキア共和国、そこがククルーマウンテン、ゾルディック家の場所だよ」

前触れなく、そう言うと、一同は一斉にこちらを向いた。

「A知ってるのか?」

「ええ、まぁ… 9歳までは良く行ってたから、案内ならできるけど」

そう続けると、みんな目を見開いて驚いていた。

「一体…」

「ああ、私、ゾルディック家と同業なの」

その言葉に少し身構えるクラピカとレオリオ。

「では、なぜ私たちに協力する」

「キルアくんが私と同じだから。違うことといえば… 私には、こうやって助けてくれる人がいなかった、ただそれだけの事。で、どうするの?行くの?行かないの?」

勿論、答えはイエスだが、クラピカもレオリオもまだ少し腑に落ちてない部分があるみたいで、飛行船に乗ってから色々聞かれた。

「その真顔も、教育の影響か?」

「うん、表に出してないだけで無感情って訳ではないから」

「キルアみたいに家を出ようと思わなかったのか?」

「私、養子なの、だから拾ってくれたモートン家に迷惑はかけたくなくて、いつか助けが来ると信じてたけど、ある出来事でそれがありえないことと悟って、決心したの」

そう話してると目的地も近くなって、クラピカが最後の質問と言って聞いてきた「今もそういう事をしているのか」と。

「うん、暗殺以外を知らない私は、それを仕事にするしかなかった。皮肉だよね、それが嫌で逃げたのに」

私がそう答ても、誰も攻める事はしなかった。
クラピカは「そうか、嫌な事を聞いてすまない」そう言った。

パドキアに着くと、ククルーマウンテン観光バスに乗って行く事にした。

懐かしい景色を眺めながら、心臓は鼓動を増す。

イルミも帰ってるのか?出来れば、今は逢いたくないのに…

思いを募らせ自分を落ち着かせようと、そっと目を閉じた。

26ページ→←24ページ イルミ



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ねこ娘(プロフ) - あの無感情のイルミをそこまでキャラも崩さずに描けるの尊敬します、、、主人公もイルミも感情がないはずなのにちゃっかり恋しちゃってる?感じがなんとも、、、ついに旅団と関わっちゃうのかぁ!!続きがとても気になります。更新頑張ってください!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: d91513b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてらんど(プロフ) - あぁぁぁ胸きゅんする!!! (2020年2月9日 18時) (レス) id: b348ed70ca (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ワイワイタヤコンさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ絵(プロフ) - ありとあらゆる病原菌の自然宿主である黒猫さん» そう言ってもらえると嬉しいです! (2020年1月18日 11時) (レス) id: dcfd5de193 (このIDを非表示/違反報告)
ワイワイタヤコン - 好きすぎて、読み返してる。 (2020年1月16日 1時) (レス) id: c66835a7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花ノ絵 | 作成日時:2019年11月28日 23時

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