家族(過去編) ページ2
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あの変な日から数日。
いつも通りの時間に起き、いつも通りの隊服に身を包み、朝礼へ間に合うように急いだ。
「A、こちらへ」
「元帥殿」
朝礼場へ向かう途中、クソ教官よりかなり優しいおじいちゃんのような元帥に手招きをされた。
「入りなさい」
「...お前、この前の?」
「こらA、こちらは巴様だ。旦那様と若様、そして日和様。挨拶なさい。」
「ちわ」
「違うね。挨拶っていうのはこんにちはって言うべきだね!」
「はあ?」
「こらこら、日和。落ち着きなさい。...Aさんも、そこに座りなさい」
そこにはいつだか見た黄緑頭のやつ
父親...らしいやつに促され、大人しくソファへ座った。
元帥は私をソファへ座らせ、自分も隣へと腰掛けた。
「A。君に大切な任務を与える。日和様を生涯かけてお守りするんだ。」
意味がわからなかった
生涯...?自分はここで戦死するつもりだったのに、
「はっはっ、意味がわからない。と言った顔だね。」
「お前、心が読めるのか!」
「父上様にお前なんて無礼だね!」
「旦那様、しっかり見てやってください。これでも施設の皆からは娘のように愛されていたんです。」
「えぇ。とんだわがまま娘に見えますがね」
ははは、と大人同士が笑い合う。
話が分からなすぎて、眉間に皺が寄ってしまう
若様、と呼ばれるあいつより背の高い黄緑頭はずっとニコニコして話を聞いて
日和...?はこっちを見て頬を膨らましてる。
「...なんで、」
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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年9月21日 22時