優しさをください。100 ページ37
夜。
私は、夕方のポアロでの自分の行動に、後悔をした。それはもうとても深く。
安「Aさん？」
『ひゃうっ！』
安「大丈夫ですか？」
『…っ、そ、そう、思うのなら、この体制を……！』
安「それとこれとは話が別、でしょう？」
『んっ！』
耳元で、甘くかすれるような声で囁かれれば、誰だってこんな反応になると信じてる。
そんな私の反応を見て、背後にいる安室さんはくすくすと小さく笑っているのだからやらせない。
『あ、安室さん……っ！』
安「なんですか？」
『恥ずかしい、です……！』
安「僕は恥ずかしくありませんから。そもそも、家の中なのでそんなに恥ずかしがることもないでしょう」
『気持ちの問題です……！』
安「なるほど。では、慣れてください。これから毎日、こうしてあげますから」
『毎日！？』
安「ええ。Aさんが恥ずかしいと思わなくなるくらい、やってあげます」
それはぜひとも拒絶したい！
そう思うのに、ぎゅっとその両腕で抱きしめられてしまえば、何もいえなくなってしまう。
――今、私は安室さんに背中から包まれるように抱きしめられている。
そもそも、何故こんなことになってしまったのかいうと、間違いなく、夕方にポアロでコナンくんを抱きしめていたことが原因であるのは間違いはない。
しばらくの間コナンくんと安室さんの言い合いに耳を傾けていると蘭ちゃんが晩ご飯の準備ができたとコナンくんを呼びにきて、その光景をまたことが始まりではあった。
二人の言い合いをしばらく見ていた蘭ちゃんがクスッと笑って一言。
蘭「安室さん、コナンくんにまで嫉妬してたら、身が持ちませんよ？」
嫉妬？と疑問を持ちながら、私は蘭ちゃんを見つめれば、蘭ちゃんが少しガクッとして「自覚がなさすぎるのも問題なのね…」と呟いていたのを首を傾げながら聞いていると、蘭ちゃんが近づいてきて、私の腕の中からコナンくんを抱き上げてしまった。
『あっ！』
蘭「コナンくんは返してもらうね、Aちゃん！」
『…………ん』
コ「らっ、蘭姉ちゃん！自分で歩けるから！」
蘭「もー、恥ずかしがらなくてもいいのに！このまま連れて帰ります！」
コ「ちょっとー！？」
蘭ちゃんに抱き上げられているコナンくんが飛んで真中恥ずかしそうにしているのを見つめながら、二人を見送って、私はちょこっとだけため息をついた。
そして、何故かふと思ってしまったのだ。
……ああやって抱きしめられると、やっぱり背中あったかいのかな、と。
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霞葉 - このお話、とても好きです。続き、楽しみに待っています。 (2020年6月22日 12時) (
レス) id: a64398df50 (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - RURUさん» RURU様、お久しぶりです！いつもあたたかなコメントを本当にありがとうございます。大変お待たせしてしまいましたが、ちょこちょこと更新も再開したいと思っておりますので、またおヒマな時に遊びに来てください！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
妃沙(プロフ) - 白昼夢さん» 白昼夢様、コメントありがとうございます。更新大変遅くて申し訳ありません……。にもかかわらず、作品を大好きと言っていただける優しさにただただ感謝しております。ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 8817d67e5d (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおお！！！更新待ってましたーーー！もう大好きです！いつまでも楽しみにしてます！ (2019年2月14日 12時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢 - ああああああああああああああぁあぁああぁ！！！更新されてるうぅぅうううぅうう！！！って思いました！w頑張ってください！この作品大大大好きです！！ (2019年1月16日 16時) (レス) id: 57897e1d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃沙 | 作成日時：2018年7月11日 14時
