痛てぇ、でも、足りねー！！ ページ41
クロロは団員達の抗議を涼しい顔で聞き流す。
クロ) どうもこうもないさ。
ノブナガ、これは決定事項だ。
そいつだけは、俺たちの仲間にしない。
相棒が欲しいなら、他の奴を探せ。
以上だ。
クロロはそう言うと、酒を片手に、また本を読み始める。
他の団員達も渋々、引き下がる。
ノブナガも、クロロとしばらく視線を交わらせたあと、不機嫌そうにAから離れていった。
クロロがAをもう一度、見ることは無かった。
A) (ひつよう、ない、って、)
…んだよ。…それ。(ﾎﾞｿｯ)
Aは1人、旅団員がクロロを囲んで酒を飲むのを視界に入れながらﾎﾟﾂﾘと呟いた。
A) (…なぁ、クロロ。…もう、俺は、お前の仲間になることも、許されないのか？
…俺が、何かしたなら。…謝るから。
お願いだから、、)
…捨てないで。(ﾎﾞｿｯ)
ﾎﾟﾀｯﾎﾟﾀｯ
Aの目からは堪えきれない涙が溢れだしていた。
その雫は、本人に気付かれる事無く、静かに流れ落ちて、地面を濡らしていく。
それでもAは、目の前の残酷な現実から目を逸らすことが出来なかった。
ヒソ) …。(( ｽﾞｷｯ
ヒソカだけが、Aの涙を知っていた。
Aの小さな叫びを聞いていた。
先程から、クロロを見るAの顔を見ていると、胸に鋭い痛みが走る。
そして、握りしめる拳に、不思議と力が入る。
何とも言えない、心地の悪さにヒソカは吐き気がしそうになった。
ヒソ) (…どうして、まだ君の視線の先にいるのは彼なんだい？
…これ以上、彼が与えてくれるものなんてない。
そう気づいているはずだろ？)
…僕にしなよ、A。(ﾎﾞｿｯ)
ｽｯ
ヒソカはそう呟いて、そっとAに歩み寄る。
それを、クロロだけが気づき、ヒソカの動向を察してAに視線を向ける。
クロ) っ？！(…泣いて、る？)
クロロはAが涙を流している事に酷く驚いた。
思わず立ち上がりそうになった、その時だった。
A) ﾊﾊ 何だ、そういう事か…
捨てるも何も、元々俺は誰のものでも無かったじゃねーか！！ ﾊﾊ…
Aは泣きながら笑い、叫び出した。
そして、ﾀﾞﾗﾝと項垂れる。と思ったら勢いよく自身の頭を地面に叩きつけた。
周囲に血が飛び散る。
ｶﾞﾝｯ !!
ﾋﾞｭｯ
A) 痛てぇ、でも、足りねー！！
ｶﾞﾝｯ!!
何度も、何度も、額が割れても打ち付けるのをやめないAを、旅団全員が目を見張りながら見つめ続ける。
マチ) ちょっと、あの子、このままじゃ…
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シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (
レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん！！ありがとうございます！！一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です！ちょっと本気で涙が出そうです！！私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです！！(迷惑だったらごめんなさい！) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます！やっぱりとても面白いです！十星押しときました！これからも応援してます！めっっっちゃ好きです！（唐突の告白） (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロ | 作成日時：2020年2月5日 23時
