...ありがとう。 ページ36
団長と呼ばれた人物は、ただ一言そう告げて部屋を出ていった。
団長の後ろ姿を、意味有り気に見つめるヒソカとシャルナークがいた。
パク) …フェイタン、個人の無駄な詮索はしない。
それが、旅団の決まりでしょう？
フェイ) ﾁｯ …悪かたね。
マチ) (でも、フェイタンの言う通り、団長はこの子(A)の事を知っている。
それは、団長が倒れてるこの子を見つけた時の表情から容易に読み取れた。
…団長のあんな顔、初めて見たよ。)
マチは黙々と(団長がどこかから盗んできたであろう)輸血器具をAの体に繋げながら、そんな事を考えていた。
シズ) あれ？これってさ、静脈に刺すんだっけ？
それとも動脈？
マチ) …静脈だよ。。
シャル) ちょ、シズク、危ないよ！！
血がっ、漏れてるって！！
＿
A) (…頭が、ボヤボヤする。。
体も痛いし、何より冷たくて寒い。
あれ、俺、結局、死んだんだっけ？
まぁ、ガッツリ食らったもんな…あいつの一撃。
強かったなぁ…何だっけな、日本の、サムライ…みたいな格好してた…あぁ、名前、思い出せないな、
何か、長い感じの…) (( ﾕｻﾕｻ
？) …ぃ、おき…！起きろ！A！
Aは突然体を揺さぶられて、意識がハッキリし始める。誰かに呼ばれているようだ。
Aは重い瞼をゆっくりと開け、目に入ってくる光の量を調節しながら、目の前の人物を視認する。
A) …ん。…。。
ノブ) よォ、起きたか。
手足を拘束されたまま床に転がされているAの目の前に、手をヒラヒラとさせながらノブナガが身を低くして声をかける。
Aは、何度かゆっくりと瞬きをして、状況を理解していく。
A) ……っ！！！ｶﾞﾊﾞｯ
痛っ。
Aが突然上体を起こしてノブナガと距離を取ると、体に激痛が走り、顔をしかめた。
何とか、両足を地に付けて、横たわった状態からしゃがんだ姿勢を保つも、ズキズキと傷口が痛む。
A) (…ここは、まだ旅団のアジトか。
…手も足も見た事ねぇ枷で動かせねぇし、何より体中が痛い！)
マチ) そんな激しく動かない方がいいわよ。
念糸が切れちゃうから。
てか、あの傷じゃまだ痛むでしょ。
Aの背後にいたマチが、そう告げる。
A) …お前が、俺を助けてくれたのか？
Aは、マチの方を向かずに目線だけ送ってそう問掛ける。
しかし、マチは何も答えない。
A) …ありがとう。
Aの言葉にマチは口を開いた。
マチ) …礼なんて要らないよ。
あんたの為じゃない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シロ(プロフ) - 1章の字を間違えてました、すみません...。 (2020年2月10日 10時) (
レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 凜々子さん» 凜々子さん！！ありがとうございます！！一生から読み続けてくださり、その上嬉しいコメントも頂けて、感無量です！ちょっと本気で涙が出そうです！！私も私の作品に触れてくださっている読者さんが大好きです！！(迷惑だったらごめんなさい！) (2020年2月10日 10時) (レス) id: 6110f6241d (このIDを非表示/違反報告)
凜々子(プロフ) - 一章からずっと見続けてます！やっぱりとても面白いです！十星押しときました！これからも応援してます！めっっっちゃ好きです！（唐突の告白） (2020年2月10日 10時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シロ | 作成日時：2020年2月5日 23時
