彼は神の子 悪魔の子 7章

悪いな、後は2人で頑張れ。 ページ15

3人はそれぞれ離れた場所から標的を尾行する。

"今、ターゲットが広場を抜けて小道に入る。"
"オーケイ、確認。"
A) ああ。こっちも見える。(ﾎﾞｿｯ)

"バレてなさそう？"
"大丈夫だ。"
A) 今はバレてないな。(ﾎﾞｿｯ)
"絶を使ってれば滅多な事じゃ見つからないよ。
でも、奴ら常に尾行を警戒してるから油断すんなよ。"
A) …いや、絶を使っても見つける奴がいた。
あの2人ではないが、慢心はしない方がいい。(ﾎﾞｿｯ)
"！…了解。"

3人は気配を断って標的を追い続ける。

A) (…段々周りに人が居なくなってきたな。
…これは、罠、じゃないのか？
この先はどう見ても廃墟だ。
待ち伏せでもされていたら不味いぞ…？)

Aの不安は増すばかりだった。
携帯を取り出す。

A) …ゴン、キルア、ここで止めるべきだ。(ﾎﾞｿｯ)
"これは、罠ってこと？"
確証はないが、そう考える方が賢明だ。(ﾎﾞｿｯ)
"でも、もしバレてなくてアジトに戻るとしたら…？"
…だとしても、アジトには他の団員がいるだろ。
危険すぎる。(ﾎﾞｿｯ)
(それに、あくまで勘だけど、もう、バレてる。)
"ここまで来たのに…"
"ああ。奴らの態度に不自然なトコはない。
俺は、続けるべきだと思う。"
…ダメだ。あいつらの強さは尋常じゃない。
慎重に慎重を重ねるべきだと思うぞ。(ﾎﾞｿｯ)

３人の間に嫌な沈黙が続く。

"…そこまで言うんなら(( いや。"
"ここまで来といて引き下がれねぇよ。
A、お前は確かに俺たちより強いよ。今はまだ。
けど、流石に見くびりすぎだろ。"
"…キルア？"
A) …は？
何で今そんな話になんだよ。(ﾎﾞｿｯ)
"だって、そうだろ？
ここでやめるってのも、俺達がお前より弱いからって(( キルア。やめなよ。"
…俺は、お前らを弱いだなんて思ってない。
旅団が、強いって言ってんだよ。(ﾎﾞｿｯ)
"んな事、俺達だって分かってる。
その上で細心の注意を払ってここまで追ってきて、何で今引き返すんだよ。"
…キルア、お前、どうしたんだよ。
"別に。お前は慎重すぎんだよ。
そんなんじゃ、捕まえられるもんも捕まえられねーよ。"
…命より、捕まえる方が大事なのかよ？
"まだ、引く時じゃないって言ってんだよ。"
"…ちょっと、2人とも。"
…そうか、分かった。
俺は戻る。お前らと違って生きる理由があるからな。
こんな所でむざむざ、奴等に命をやるなんて真似、臆病な俺には出来ない。
悪いな、後は2人で頑張れ。
"…A。"
ﾌﾟｯ

あの時も、ここで競売があるはずだったけど、幻影旅団に盗まれて...→←...ああ！

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