【文スト】 光の少年と闇の少女

三十二話、組合の情報 ページ47

森とエリスが合流したのを見届けたAが急いで踵を返した。その時

鏡花「…！この匂い…」

すれ違った鏡花が、急いで後ろを向いたが、望んだ人の姿は見当たら無かった

鏡花(鈴蘭の匂い…姐様だと思ったのに…)

そう肩を落とし、敦へと走り寄って行った

〜路地裏〜

其処には、怯える一人の男が居た

中原「チッ…！重要な事を吐きやがらねぇ」

中也が忌々しげに、壁を蹴った

梶井「応援を呼びますかな？」

中原「いや、その必要はねぇ」

中也が、路地裏の入り口を見ると

A「あら、まだやってたんですか？」

Aが靴音を響かせて入ってきた。組合の構成員が目を見開いて逃げようとするが

A「逃げないで下さいよ。全く、大人しく情報を渡せば痛い目を見ないで済んだと思いますが」

構成員の前にAが立った

A「最後通告です。組合の目的を教えなさい。さもなくば」

Aが懐に手を入れると、其処から銃を取り出した

A「本来であれば、私の刀で殺してあげますが何しろ時間がありません。早く話して下さい」

構成員の額に銃口を突き付けて脅す

「ッ…！」

尚も口を閉ざす構成員に

A「異能力、光と風と夢。夢の舞、夢幻ノ華」

Aの手から、花弁が溢れ出し、構成員を包む。一見幻想的だが、次の瞬間

「ギャアアアアアアアアア！！！」

構成員が悲鳴を上げた

中原「おいおい、何したんだ？」

中也の問いに

A「私の異能の効果の一つ。夢の舞。精神的苦痛を与えただけです」

苦しむ構成員に

A「さあ、目的を教えて下さい」

「…本の…回収…」

A「成程、ありがとうございます。では、楽にしてあげますね」

Aはそう言うと、銃の引き金を引いた

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